ChatGPTとは？料金や上手な使い方、始め方を徹底解説

2022年にリリースされてから世界中の多岐にわたるシーンで活用されているChatGPTですが、なかにはどのような使われ方をされているのか分からない方もいるでしょう。

そこで今回はChatGPTの基礎知識や無料版と有料版の違い、主な活用方法、うまく使うためのポイントなどを網羅的に紹介していきます。

ChatGPT（チャットGPT）とは

ChatGPTとは、米国のAI研究機関OpenAIが開発した対話型AIチャットサービスです。

2022年11月30日にプロトタイプが公開され、わずか2か月で1億人のユーザーを獲得するなど、世界的に大きな注目を集めています。

ChatGPTは膨大なテキストデータをもとに学習しており、人間のような自然な対話が可能です。質問への回答、文章作成、要約、翻訳、プログラミング補助など、幅広い用途に対応できるのが特徴です。

ビジネス文書の作成や教育現場での活用も進んでおり、生成AIの代表例として位置づけられています。現在はGPT-4oが主流モデルとして提供されています。

ChatGPT（チャットGPT）の料金体系

2025年4月現在、ChatGPTには以下5種類の料金体系があります。

プラン	想定ユーザー	料金	利用可能モデル	主な機能
無料版	個人	無料	・GPT-4o mini ・GPT-4oとo3-mini（使用制限あり）	【制限なし】 ・質問応答 ・文章生成 【制限あり】 ・画像生成 ・データ分析 ・音声モード ・ファイルアップロード
Plus	個人	月20ドル （約3,000円）	・GPT-4o ・GPT-4.5 ・o3-mini ・o3-mini-high ・Sora動画生成（使用制限あり）	【制限なし】 ・より高度な質問応答や文章生成 ・画像生成 ・ブラウジング ・データ分析 ・音声モード ・ファイルアップロード ・プラグインの利用 ・GPTsの利用と作成
Pro	個人	月200ドル （約30,000円）	・GPT-4o ・GPT-4.5 ・o3-mini ・o3-mini-high ・Sora動画生成 ・OpenAI o1 pro mode	・Plusの全内容 ・高度な音声モード ・Deep researchへのアクセス ・Operator研究プレビュー版へのアクセス
Team	法人	【年額課金】 1ユーザーあたり月25ドル（約3,500円） 【月額課金】 1ユーザーあたり月30ドル（約4,000円）	・GPT-4o ・GPT-4.5 ・o3-mini ・o3-mini-high ・Sora動画生成（使用制限あり） ・OpenAI o1 pro mode	・Plusの全内容 ・共同利用可能なワークスペース ・チームの管理画面 ・データや会話のChatGptによる学習の除外
Enterprise	法人	要問合せ	・GPT-4o ・GPT-4.5 ・o3-mini ・o3-mini-high ・Sora動画生成 ・OpenAI o1 pro mode	・Proの全内容 ・SOC 2 Type 2や暗号化などより強固なセキュリティ ・より柔軟なカスタマイズ

※為替レートの変動によって日本円での価格が変わります。

無料版は機能に制限がありますが、有料版では回答精度が向上し、利用可能な機能も大幅に拡張されています。

また法人向けプランでは、社内の機密情報や個人情報がChatGPTの学習に使用されない仕組みになっており、情報漏洩のリスクを抑えて安全に活用できます。

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ChatGPT（チャットGPT）は無料利用可能

ChatGPTには複数の料金プランがありますが、無料でも十分に利用可能です。

無料版では「GPT-4o mini」がメインとして使用でき、処理速度は上位モデルである「GPT-4o」の2倍と高速です。

ただし、回答精度は有料版で制限なく利用できるGPT-4oの方が大きく優れており、GPT-4o miniの約57倍の精度を誇ります。

また無料版ではアクセスが集中する時間帯にエラーが発生しやすく、一時的に使用できないこともありますが、有料版では優先的に利用できます。

ChatGPT（チャットGPT）の使い方・できること

ChatGPTのユーザー数が急増しており、ビジネスシーンでも活用され始めていますが、どのように使われているのでしょうか。

ここではChatGPTの主な使い方を紹介していきます。

文章の生成

ChatGPTに欲しい文章の指示を出すことで効率的に文章を生成することができます。

例えば架空のオウンドメディアのメルマガ文章を生成したところ、1回目の回答でも十分に自然で違和感のない仕上がりになりました。

ChatGPTに役割や文字数を指定することで、期待に近い文章を効率よく生成できます。

また生成された文章をもとに追加の指示を出せば、メルマガ作成などもスムーズに進められます。

議事録の作成も可能ですが、デフォルト設定では入力内容がChatGPTの学習に利用され、機密情報が社外に流出してしまうリスクがあるため、設定で「オプトアウト」に変更するか、法人向けプランの利用がおすすめです。

文章やコードの校正、要約

ChatGPTでは、文章やプログラミングコードの校正や長文の要約も簡単に行えます。従来の校正ツールと比べて、より手軽かつスピーディーに対応できるのが特徴です。

校正を依頼する際は、修正点と修正後の文章やコードを提示してもらうよう指示すると、より分かりやすい結果が得られます。

翻訳・英会話

ChatGPTに指示を出すことで外国語への翻訳が可能なため、外国語対応が必要な場面でも安心して活用できます。

以下は、前述のメルマガ文章を英語に翻訳した一例です。

ChatGPTは翻訳精度が高く、自然な表現に仕上がるため、外国語でのメール対応などにも十分活用できます。

また音声モードをオンにすることで24時間いつでもどこでもレッスンできる外国語講師としても活用することが可能です。

ロールプレイ後にプロンプトで指示を出すことで、作文や会話の添削も対応でき、ネイティブが使う自然な日常会話やビジネスシーンでの外国語を実践的に学べます。

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アイデア出し

ChatGPTはアイデア出しも得意で、キャッチコピーや商品名、タイトルなどの候補を手軽に生成できます。

以下は、架空の缶コーヒーのキャッチコピーを作成した一例です。

表現がオーバーだと感じた場合はトーンを和らげることも可能であり、効率的にアイデア出しをおこなえます。

プログラミング

ChatGPTでは、プログラミングコードの生成も可能です。非エンジニアでも簡単なITサービスを作成できるサポートとなります。

以下は、プログラミングの基本「Hello World!」を表示するコードを生成した例です。

ChatGPTを活用することで、作業時間を短縮し、負担を大幅に軽減できます。

画像生成

有料版で制限なく利用できるGPT-4oでは、プロンプトを使ってイメージ通りの画像を生成できます。

以下は、ChatGPTの画像生成時に使用されるデフォルト文で作成した画像です。

またプロンプトで指示を出すことでスタイルを以下のように大きく変えられるため、よりイメージに近い画像を生成できるでしょう。

ChatGPT（チャットGPT）が苦手なこと

高性能なChatGPTですが、現時点では以下の2点に注意が必要です。人の手で補完しながら活用することで、より効果的に使えます。

【1. 最新情報の正確な反映】
2025年4月現在、有料版のGPT-4oおよび無料版のGPT-4o miniは、2023年10月1日時点までの情報を学習しています。そのため、それ以降の内容には対応できません。

ただし、ブラウジング機能と連携した「Deep Research」により、この課題は大きく改善されています。

【2. 誤情報・架空の情報が含まれる場合がある】
ChatGPTを含む大規模言語モデルの大きな欠点として、生成された回答に誤情報や架空の情報が含まれてしまう場合も珍しくありません。

特に専門分野の場合、回答を鵜呑みにすることはリスキーであるため、改めて正誤を確認することが大切です。

ChatGPT（チャットGPT）の上手な使い方

ChatGPTは高度な回答や生成ができるものの、質問の質が悪ければ十分な性能を発揮できません。

ここではChatGPTを使ううえでのポイントを紹介していきます。

適切なプロンプト

ChatGPTは曖昧な表現を正確に理解するのが難しく、回答の精度が下がることがあります。そのため、できるだけ具体的に質問することが大切です。

例えば、「旅行プランを教えて」ではなく、「東京発で2泊3日、京都観光のおすすめプランを教えて」のように、出発地や日程、目的地などを明確に伝えると、より的確な回答が得られやすくなります。

ChatGPTから質問を受ける

プロンプトを入力しても期待通りの回答が得られない場合は、ChatGPTに質問させるのがおすすめです。

例えば「追加情報が必要なら質問してください」と入力すれば、不足している情報をChatGPTが尋ねてくれるため、効率よく精度の高い回答に導けます。

質問を重ねていく

1回の質問で期待通りの回答が得られない場合は、質問の仕方や方向性を変えながら繰り返し聞いてみましょう。

質問を重ねていくうちにおのずと明確な質問になっていくため、回答の精度も高くなりやすく、やがて望んでいる回答が得られます。

回答条件は細かくする

ChatGPTに質問する際にあらかじめ以下のように回答条件を細かく絞っておくことで、望んでいる回答が得られやすくなります。

• 文字数
• 文章の言い回し
• 箇条書き
• 表形式
• 回答の数など

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ChatGPT（チャットGPT）の種類を紹介

ChatGPTは複数のモデルがリリースされていますが、どういったモデルがあるのか分からない方もいるでしょう。

ここではChatGPTの主なモデルを紹介していきます。

ChatGPT o1（OpenAI o1）

ChatGPT o1は、2024年12月6日にリリースされた高度な論理推論に特化した新世代のAIモデルです。

従来のモデルのように即時に回答を出すのではなく、人間のように段階的な思考プロセスを経て解決策を導き出すよう設計されています。

物理・化学・生物・数学・プログラミングなどの高度な問題解決を得意とし、国際数学オリンピック予選で83％の正答率を記録するなど、博士課程レベルの性能を示しています。

個人では難解な数学問題や論理パズルの解決に、企業ではデータ分析や戦略立案の支援などに活用されています。

ただし、一般的な文章生成ではGPT-4oの方が優れているとされています。

GPT-4o

GPT-4oは、GPT-4を最適化した最新バージョンで、高速な推論と高精度な応答生成が特徴です。複雑な問いにも多段階で推論し、自然な対話を実現します。

カスタマーサポート、コンテンツ作成、プログラミング補助、教育、研究など、幅広い分野で活用されています。

ユーザーからのフィードバックをリアルタイムで反映し、柔軟かつ適応力の高い応答が可能です。

ビジネスパーソンから一般ユーザーまで幅広く支持され、業務効率化や自動化に大きく貢献しています。

ChatGPT（チャットGPT）の始め方・登録方法

多岐にわたる用途で活用されている高性能なChatGPTですが、登録は容易であり、気軽に利用を始めることができます。

ここではPC版とスマートフォン版別に登録方法を紹介していきます。

PC版

PC版ではブラウザで利用できるため、アプリなどをインストールする必要はありません。

PC版で始める手順は、主に以下の通りです。

1. ブラウザでchatgpt.comにアクセスします。
2. 「Sign up」または「登録」ボタンをクリックします。
3. 必要な情報（メールアドレス、パスワード）を入力し、アカウント作成を進めます。
4. 登録したメールに届く認証メールのリンクをクリックし、メール認証を完了します。
5. アカウント設定画面でプロフィール情報を入力し、利用開始です。

スマホ版

スマートフォン版ではブラウザで利用するか、専用アプリで利用するかのどちらかを選べます。

スマートフォン版で始める手順は、主に以下の通りです。

1. スマートフォンのブラウザでchatgpt.comにアクセスするか、専用アプリをインストールします。
2. 「Sign up」または「登録」ボタンをタップします。
3. メールアドレスやパスワードなど、必要な情報を入力します。
4. 受信した認証メール内のリンクをタップして、メール認証を完了します。
5. アカウント設定を行い、利用を開始します。

ChatGPT（チャットGPT）の最新情報・機能

ChatGPTは短期間に頻繁にアップデートされているため、どのような機能があるのか追いきれていない方もいるのではないでしょうか。

ここではChatGPTの直近でリリースされたモデル・機能を紹介していきます。

GPT-4V（2023年10月26日）

GPT-4Vは、OpenAIが開発したマルチモーダルAIモデルで、テキストに加えて画像の解析・生成も可能です。高度な画像認識能力によって、写真や図表の内容を理解し、説明や要約をおこなえます。

言語処理と画像処理を統合できるため、カスタマーサポート、教育、デザイン、データ解析など、幅広い分野で活用されています。

ログイン不要機能（2024年4月1日）

ChatGPTのログイン不要機能（ゲストモード）は、ユーザー登録せずに質問できる仕組みです。従来はアカウント作成が必須でしたが、メールアドレスなどの個人情報を入力せずに利用できるようになりました。

ゲストモードではチャット履歴が保存されないなど一部機能に制限がありますが、入力内容を学習に利用されない設定（オプトアウト）も可能です。

ログイン不要機能により、一般ユーザーは手軽にChatGPTを試せるほか、企業も従業員が個人アカウントを作成せずに社内検証できるようになりました。

DALL·E 3（2024年8月8日）

無料版ユーザーも画像生成AI「DALL·E 3」を利用できるようになりました。

1日2枚までの制限はありますが、ChatGPTにイメージを伝えるだけで、内部でプロンプトを自動作成し、画像を生成してくれます。

仕上がりに修正が必要な場合も「もう少し明るく」などの簡単な指示で調整が可能です。

生成された画像は商用利用を含め自由に使用でき、個人のイラスト制作やスケッチのほか、広告や資料作成などビジネス用途にも幅広く活用されています。

Sora（2024年12月9日）

Soraは、OpenAIが開発した最先端の動画生成モデルです。テキストや画像から5〜20秒程度の短い映像を自動生成でき、ワイド・縦長・正方形など多様な画面比率に対応し、最大1080pの高解像度で出力されます。

シーンごとに細かく制御できるストーリーボード機能を備え、画像や映像のリミックスも可能です。

ChatGPT Plusでは一定数の動画を追加料金なしで生成でき、Proプランではより多くの本数や高解像度・長尺の動画が利用できます。

一般ユーザーは創作やSNS用動画に、企業はプロモーションやアイデアの可視化に活用可能です。

Canvas（2024年12月10日）

Canvasは、ChatGPTと並行して文書やコードの編集・作成ができる新しいインターフェースです。共有ページ上で、ユーザーはテキストやコードを直接編集しながら、AIの提案をリアルタイムで受け取れます。

任意の箇所をハイライトして指示を出すと、コピーエディタやコードレビュアーのようにインラインで改善点を提示してくれるため、効率よく作業が進みます。

文章量の調整や修正などもボタンひとつで実行可能です。AIのサポートを受けながら、ユーザー主導で柔軟に推敲・デバッグが行えます。

レポートや小説の編集はもちろん、ビジネスでは契約書や技術文書の校正、コードレビューなどチームでの共同作業にも活用されています。

o3-mini（2025年1月31日）

o3-miniは、OpenAIの次世代AIモデル「o3」シリーズの軽量版で、高度な推論に特化しています。

複雑な問題を段階的に解決する逐次思考プロセスを備えており、物理や数学などの専門分野でも高い精度を発揮します。またブラウジング機能と組み合わせることで、最新情報に基づいたリアルタイムな回答も可能です。

応答にはやや時間がかかりますが、その分精度が高く、一般ユーザーの難解な質問や、ビジネスにおける高度な分析・意思決定の支援に活用されています。

まとめ

ChatGPTは、その完成度の高さから2022年のリリース後わずか2ヶ月で1億人のユーザーを獲得しました。

文章で指示や質問をするだけの直感的な操作で、手作業に比べて大幅に工数を削減できるため、ビジネスをはじめさまざまな場面で活用が進んでいます。

日々進化を続けている一方で、誤情報や架空の情報が回答に含まれることもあり、あたかもそれが正しい情報のように説明されるケースもあります。

そのため、現時点では最終的に必ず人の目で確認し、あくまでも「作業負担を軽減するツール」として活用するのが適切です。