就労継続支援B型事業所は儲かる?収支モデルや収益を上げるコツを解説

2024年4月2日

就労継続支援B型事業所は儲かる?収支モデルや収益を上げるコツを解説

就労継続支援B型事業所は儲かる?収支モデルや収益を上げるコツを解説

就労継続支援B型事業では、一般企業で働くことや、雇用契約を結んで働くことが難しい方に向けて、働く機会と就労訓練・支援を提供します。

国からの給付金が主な収益源となるため、リスクの少なさや収益性・安定性の高さにおいて注目されている事業でもあります。

ただし、もちろん100%うまくいく事業は存在しません。

実際B型は儲かるのか?どのような収益モデルがあるのか?どうすればB型事業を軌道にのせる事が出来るのだろうか?

この記事ではこれらのような疑問に対し、収支モデルや収益アップの方法をご紹介していきます。

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就労継続支援B型の収支構造

就労継続支援B型事業の売上は、以下の2種類の売上が存在します。

  1. 国からの給付金「障害福祉サービスとしての報酬」
  2. 利用者さんに作業をしてもらう「生産活動による売上」

これらの売上は、会計上、分けて管理する必要があります。

就労継続支援B型事業においては、2種類の売上のうち、障害福祉サービスとしての報酬が売上の大部分を担います。

多くの場合、報酬の9割は訓練等給付費として市町村から支払われ、残りの1割はサービス利用者の自己負担となります。

自己負担が発生しない利用者に関しては、全額を市町村から受け取ります。

以下では2種類の売上について細かくお伝えします。

障害福祉サービスとしての報酬

障害福祉サービスとしての報酬は、「基本報酬」と「加算」の2つで単位が決定します。

基本報酬は、令和3年度の報酬改定により以下のいずれかを選択出来ます。

1 平均工賃月額に応じた報酬体系(就労継続支援B型サービス費Ⅰ・Ⅱ)
2 利用者の就労や生産活動への参加等による一律評価(就労継続支援B型サービス費Ⅲ・Ⅳ)

厚生労働省が発表した基本報酬見直し後の基本報酬の例がありますので、是非参考にしてみてください。


厚生労働省「令和3年度障害福祉サービス等報酬改定における主な改定内容」より、就労継続支援B型の基本報酬の見直しについて

基本報酬は単位数×単価×人数×日数で計算します。

例えば、平均工賃月額に応じた報酬体系を選択した場合、平均工賃2万円以上2,5万円未満の事業所(地域区分が3級地の場合)で利用者人数が20名、全員が10日間勤務した場合の計算をすると、631単位×10.86円×20人×10日=1,370,532円が基本報酬となります。

1単位当たりの単価は、10円×事業所が所在する地域区分に応じた割合となります。

地域区分の等級や割合については、厚生労働省が発表した「こども家庭庁長官及び厚生労働大臣が定める一単位の単価並びに厚生労働大臣が定める一単位の単価」の資料を参考にしてみてください。

加算は、サービス費の算定に当たり、基本報酬に加えて算定することが出来ます。

加算には様々な種類がありますが、種類によって単位数も異なっています。

日ごとや回数ごとの加算になるのか、加算の上限数などが決まっているものもあるため、詳しくは厚生労働省が発表している「障害福祉サービス費等の報酬算定構造」の資料を参考にしてみてください。

算定可能な加算に関しては、積極的に取得することをお勧めします。

また、年度ごとに報酬単価が上がることもあるので、適宜見直しが必要です。

生産活動による売上

生産活動による売上は、利用者さんが作業をしたことで得た収入です。

ただし、この売上に関しては、余剰金は発生しません。

就労継続支援B型の場合、生産活動による売上から生産活動によって発生した経費を除いた金額を、工賃として利用者さんに支払わなければならないからです。

しかしながら、生産活動にはある程度の余剰金の確保が必要となるため、一定条件のもとで積立金を計上することも認められています。

これは将来にわたり安定的に賃金や工賃を支給することで、円滑に就労支援事業を継続させるために必要とされるからです。

就労継続支援B型は儲かる?実際の事例やデータ

就労継続支援B型は、他の障害福祉サービスよりも収益率が高いと言われています。

仮に稼働率が100%だった場合、利益率が40%を超える可能性もあります。

以下では、事例についてご紹介します。

解体作業や農作業を実施している就労継続支援B型事業所のケース

定員30名:利用者さん30名(稼働率100%)
平均工賃:15,000円
稼働日数:20日
地域区分:3級地
作業収益:45万円
人件費:120万円
家賃等:50万円

利用定員が21人以上40人以下の場合、平均工賃月額が1.5万円以上2万円未満だと、基本報酬は541単位/日となります。

1単位当たりの単価は(3級地の場合)、10.86円のため、1人当たりの基本報酬日額は1日あたり5,875円(541単位×10.86円)となります。

更に基本報酬月額は352万5,000円(5,875円×30人×20日)です。

1月当たりの収入は作業収益の45万円を加えた、397万5,000円となります。

ここから工賃や人件費、家賃などを除いた182万5,000円が収益となるため、利益率は47.1%となります。

出典:厚生労働省「生活介護事業所・就労継続支援B型事業所実践事例集」

検査や梱包、組み立て作業などを実施している就労継続支援B型事業所のケース

定員20名:利用者さん16名(稼働率80%)
平均工賃:60,000円
稼働日数:22日
地域区分:4級地
作業収益:220万円
人件費:110万円
家賃等:50万円

利用定員が20人以下の場合、平均工賃月額が4.5万円以上だと、基本報酬は702単位/日となります。

1単位当たりの単価は(4級地の場合)、10.68円のため、1人当たりの基本報酬日額は1日あたり7,497円(702単位×10.68円)となります。

更に基本報酬月額は263万8,944円(7,497円×16人×22日)です。

1月当たりの収入は作業収益の220万円を加えた、483万8,944円となります。

ここから工賃や人件費、家賃などを除いた227万8,944円が収益となるため、利益率は47.1%となります。

出典:厚生労働省「生活介護事業所・就労継続支援B型事業所実践事例集」

清掃作業を実施している就労継続支援B型事業所のケース

定員20名:利用者さん20名(稼働率100%)
平均工賃:13,000円
稼働日数:22日
地域区分:1級地
作業収益:36万円
人件費:140万円
家賃等:60万円

利用定員が20人以下の場合、平均工賃月額が1万円以上1.5万円未満だと、基本報酬は590単位/日となります。

1単位当たりの単価は(1級地の場合)、11.14円のため、1人当たりの基本報酬日額は1日あたり6,572円(590単位×11.14円)となります。

更に基本報酬月額は289万1,680円(6,572円×20人×22日)です。

1月当たりの収入は作業収益の36万円を加えた、325万1,680円となります。

ここから工賃や人件費、家賃などを除いた99万1,680円が収益となるため、利益率は30.5%となります。

出典:厚生労働省「生活介護事業所・就労継続支援B型事業所実践事例集」

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就労継続支援B型の収益を上げる方法

それでは、就労継続支援B型で収益を上げるには、どうしたら良いのでしょうか?

以下では就労継続支援B型において、収益を上げるための方法についてご紹介します。

工賃は最低でも月1万円以上を保証する

現在は、高工賃を実現している事業所を評価する報酬体系となっているため、工賃を最低でも月1万円以上を保証することが大切です。

また、利用者さんが自立した生活を送るためにも、工賃を上げることは大切なこととなります。

なお、厚生労働省の調査では月額の平均工賃は月額16,507円、時間に直すと233円となっています。

仕事の確保・施設外就労の検討

利用者さんがおこなうことができる軽作業には、様々な作業があります。

しかし、他社の下請けによる作業のみだと、どうしても単価が低くなってきます。

このことから、一部の事業所ではオリジナルの製品を製作・販売すること、収益性の高い作業に取り組むことで、収益を上げる動きをしています。

もし経営者が別で事業をおこなっている場合は、就労継続支援と結び付けることで利益を上げることも可能です。

また、本業の関連企業の外部から作業を提供できるようであれば、施設外就労を視野に入れて動くことも方法の一つとなります。

施設外就労を通じて一般企業へ就労可能になれば、「就労移行支援体制加算」の算定も可能となり、さらに収益が上がります。

利用者さんを集めることで、稼働率を上げる

稼働率は売上に直接関わるため、稼働率アップに注力することが売上の向上につながります。

実際に稼働率が高い事業所は、黒字事業所であることが多い傾向にあります。

就労継続支援B型の場合、行政や地域との関係を構築するなどの地道な営業活動が重要となってきます。

まとめ

就労継続支援B型事業の売上は、国から出る給付金の「障害福祉サービスとしての報酬」と利用者さんに作業をして出る収益である「生産活動による売上」の2つから構成されています。

実際の収益に直接関わるのは、「障害福祉サービスとしての報酬」となるため、「基本報酬」を上げるためにも工賃の向上や稼働率の向上について行動することや、「加算」を積極的に取得していくように動くことをお勧めします。

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