A型事業者とは?就労継続支援の種類や申請方法について解説

2024年5月15日

A型事業者とは?就労継続支援の種類や申請方法について解説

障がい福祉に興味を持つ方の中には、「就労継続支援A型」という事業を聞いたことがあるかもしれません。

就労継続支援A型事業所は、サービス利用者と事業所経営者の双方にとってメリットのある福祉サービスであり、今後も需要が増していくと見込まれています。

この記事では、就労継続支援A型事業所の概要やその他の就労継続との違い、利用方法などを詳しく解説していきます。

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就労継続支援A型とは

就労継続支援A型とは、障害や難病によって一般企業で働くことが困難な方を対象とした福祉サービスのことです。

サービス利用者に働く場を提供しつつ、日々の労働を通じて、自立に向けた支援をおこないます。

この福祉サービスは、障害者総合支援法(正式名称:障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律)で国によって定められており、「障がいの有無に関わらず、誰もが共生する社会の実現」を目的としています。

職業訓練や就労機会の提供

就労継続支援A型の特徴は、職業訓練と就労機会の提供を同時におこなうことです。

就労継続支援A型の利用者に事業所で働いてもらいながら、一般企業への就労(以下、一般就労)に必要なビジネススキルのトレーニングをしていきます。

なお、就労継続支援A型事業所では利用者と雇用契約を結ぶため、最低賃金以上の給与を支払われます。

事業所は国から給付金(月額12~14万円/人)を受け取れるため、給与との差額が利益となります。

就労継続支援B型との違い

就労継続支援A型と近いサービスに就労継続支援B型がありますが、以下のように、最大の違いはB型では雇用契約を結ばないことです。

B型は、あくまでも雇用契約に基づいて働くことが難しい方を対象とした福祉サービスのため、利用者は仕事よりも体調面や精神面を優先することができます。

また、雇用契約を結ばないため、給与代わりの「工賃」が発生しますが、この工賃は多くの事業所では最低賃金を下回る傾向があります。

ただし、各自治体で見直しが行われており、平均工賃については上昇傾向にあります。

A型もB型も利用者の自立を目的とした支援であることには変わりません。

どちらの就労継続が向いているかは主治医の判断によるため、就労継続の利用を検討している方は相談してみましょう。

就労移行支援や就労定着支援との違い

前述したよう、福祉施設で働きながら自立した生活を目指すための福祉サービスが就労継続支援A型と就労継続支援B型です。

一方、就労支援系の福祉事業は他にもあり、就労移行支援と就労定着支援の2種類が挙げられます。

就労移行支援とは、障がいや難病のある方を対象として、一般就労に必要なトレーニングや就職活動のサポートをおこなう福祉サービスのことです。

就労継続支援と違い、あくまでも一般就労のためのサービスであるため、原則給与・工賃は発生しません。

トレーニング以外にも、一般就労するための相談や必要書類の作成、求人情報の紹介など幅広いサポートをおこなっているため、1人で就職活動するよりも負担を減らせます。

一方、就労定着支援とは、一般就労後の利用者が職場で長く定着できるようにサポートする福祉サービスのことです。

月1回以上の面談で職場や生活に関する課題をヒアリングし、アドバイスをおこなうことで解決に導きます。

課題の状況によっては、職場への訪問、医療機関・福祉機関との連絡調整を行うことで、長く働くための環境作りを行っています。

利用対象者

就労継続支援A型は、以下どちらかに当てはまる方が対象となります。

また原則18歳から65歳未満で、次の条件を満たしている必要があります。

  1. 移行支援事業を利用したが、企業等の雇用に結びつかなかった者
  2. 特別支援学校を卒業して就職活動を行ったが、企業等の雇用に結びつかなかった者
  3. 就労経験のある者で、現に雇用関係の状態にない者

例外として、次の要件を満たす場合は65歳以上も利用することができます。

【65歳以上の要件】
65歳に達する前5年間障害福祉サービスの支給決定を受けていた者で、65歳に達する前日において就労継続支援A型の支給決定を受けていた者は当該サービスについて引き続き利用することが可能。
出典:厚生労働省「障害者総合支援法における就労系障害福祉サービス」

ただし、この例外は市区町村の審査を通過する必要があるほか、事業所によっては雇用契約で65歳まで年齢制限を設けている場合があるため、事前に確認しておきましょう。

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仕事の内容と平均給与

ここまで就労継続支援A型事業所の概要やその他の就労支援との違いをご紹介しました。

これから初めて就労継続支援A型事業所を利用したい、もしくは立ち上げを検討している方のために、ここでは就労継続支援A型事業所の仕事内容と平均給与についてご紹介します。

様々な仕事内容

就労継続支援A型事業所の仕事内容は、事業所によって大きく左右されます。

一般企業とほとんど変わらない仕事から簡易的な作業など、事業所によって幅広い仕事内容が存在します。

具体例としては、主に以下が挙げられます。

  • 飲食店での調理・盛り付け
  • ホテルなどの清掃
  • 農作業
  • PCを使ったデータ入力
  • 備品整理などの軽作業

1日の労働時間にはルールが定められていないため、各事業所が判断していますが、1日4~5時間前後と一般企業よりも短時間にしている事業所が多い傾向があります。

平均給与

前述しましたが、就労継続支援A型事業所では利用者と雇用契約を結ぶため、法令に基づく最低賃金以上の給与(時給)が保障されています。

厚生労働省が発表した「障害者の就労支援対策の状況」によれば、令和4年度就労継続支援A型事業所の全国平均給与は以下の通りです。

月額:83,551円
時給(時間額):947円

就労継続支援A型事業所全体でも賃金は上昇傾向にあり、事業所によっては、利用者のスキルアップの度合いに応じて、昇給させている場合もあります。

利用方法や利用料

就労継続支援A型事業所ですぐ働こうと思っても、利用するためには事前に申請しなければなりません。

またサービス利用者の状況によって、事業所の利用料は異なります。

ここでは、利用方法と利用料をそれぞれ詳しくご紹介します。

利用申請をする

就労継続支援A型事業所を含む福祉サービスを利用する場合、自治体で「障害福祉サービス受給者証(以下、受給者証)」の申請をする必要があります。

受給者証を申請し、福祉サービスを利用する流れは、以下の4ステップです。

  1. 障がい福祉窓口で利用申請
  2. サービス等利用計画(案)の作成・提出
  3. 受給者証発行
  4. 事業所と雇用契約締結

利用者に必要な支援内容などをまとめたサービス等利用計画は、相談支援員に作成代行を依頼することもできます。

また受給者証の申請から発行までには1~2ヶ月ほどかかるため、早く就労継続支援A型事業所で働きたいという方は、前もって申請し、同時並行で事業所探しをおこなうと良いでしょう。

必要な利用料金

就労継続支援A型事業所の利用料金は、事業所を利用した日数と世帯収入(本人と配偶者)によって決まります。

通所した日数が多ければ、それに比例して負担が大きくなると思う方もいるかもしれませんが、区分ごとに上限額が設けられています。

厚生労働省「障害者の利用者負担」より負担の上限月額

厚生労働省「障害者の利用者負担」より、負担の上限月額

「生活保護」と「低所得」の2区分は利用料金0円ですが、実際は91.3%の方がこのどちらかに区分され、無料で就労継続支援A型事業所を利用しています。

三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社「厚生労働省 平成30年度障害者総合福祉推進事業 食事提供体制加算等に関する実態調査報告書」より、負担上限月額の分布

三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社「厚生労働省 平成30年度障害者総合福祉推進事業 食事提供体制加算等に関する実態調査報告書」より、利用者負担額の分布

また、利用料金が0円になる区分に分類されていなくても、事業所によっては独自ルールで「利用料金免除制度」を採用している場合があるため、あらかじめ確認しておきましょう。

「利用料金免除制度」は、あくまでも事業所の考えや方向性の違いで導入されている場合もある制度です。

利用料金が発生する事業所では、利用者により良い支援を提供するために利用料金を就労継続支援A型事業所の運営資金に充てています。

まとめ

就労継続支援A型事業所では、一般企業では働くことが難しい障がいや難病を持つ方を雇用し、自立に向けた支援を提供しています。

全国に就労継続支援A型事業所はありますが、事業所によって方向性や仕事内容などは大きく異なります。

自分に合うかどうかを判断するためにあらかじめ見学や体験利用を使って、雰囲気を確かめることが大切です。

一方、ビジネスとしての目線で見た就労継続支援事業としては、事業所数は年々増えているものの、障がい者の数はそれ以上に増加しており、まだまだ供給が十分な状態だとはいえません。

就労継続支援A型事業所は、障がいや難病を持つ方の雇用と自立した生活に向けたトレーニングをおこなうことで報酬を受け取れるビジネスモデルであり、今後も需要が増加していくと見込まれています。

企業の人手不足を解決できるほか、社会貢献にも繋がるビジネスモデルであるといえるため、この機会に検討すると良いでしょう。

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