返戻とは?就労継続支援事業所で起きやすい請求差し戻しの正体と対応ポイント

最終更新日:2026年1月27日

返戻とは?就労継続支援事業所で起きやすい請求差し戻しの正体と対応ポイント

返戻は「うっかりミス」だと思われがちですが、実際には事業所の運営体制や制度理解のズレが原因になっているケースが少なくありません。

返戻が経営に与える影響は大きいため、可能な限り排除する必要がありますが、どのように対策すれば良いのかわからず、困っている方もいるのではないでしょうか。

そこで本記事では返戻の基礎知識や返戻が事業所運営に及ぼす影響、返戻が起きる理由、主な返戻対策などを紹介していきます。

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返戻とは何か?制度上の意味

ここでは返戻の概要を説明していきます。

返戻とは「給付対象として認められなかった請求」

返戻とは、国保連請求において制度上の要件を満たしていないと判断され、給付対象として認められなかった請求を指します。

審査の結果、算定要件や記載内容に不備や不一致がある場合に発生し、その時点では給付として確定しません。

重要なのは、返戻が「差し戻し」や「一時保留」とは異なる点です。確認待ちではなく、給付が成立していないという明確な判定が下された状態を意味します。

そのため、返戻が発生した場合は内容を修正し、再請求をおこなわなければ給付が認められません。

返戻とは「給付が確定しなかった状態」であることを制度上の前提として正しく理解しておく必要があります。

返戻が発生する理由

返戻が発生する理由は、主に次の3つです。

【事務的ミス】
入力漏れや記載誤り、添付書類の不足など、手続き上の不備によるものです。内容を修正すれば再請求で対応できるケースが多く、リスクは比較的低いといえます。

【記録・計画・請求の不整合】
支援記録や個別支援計画と請求内容が一致していない場合、算定根拠を確認できず返戻となります。単なる入力ミスとは異なり、運用体制そのものが問われやすい点が特徴です。

【不適切請求・不正の疑い】
算定要件を満たしていない請求や不自然な請求内容は、制度違反や不正請求を疑われる要因となります。この場合は返戻にとどまらず、指導や監査につながるリスクも高まります。

返戻は一律に同じ重さではなく、原因によって事業所が負うリスクが大きく異なる点を理解しておくことが重要です。

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返戻が事業所運営に与える影響

返戻が発生した場合、事業所にどのような影響を与えてしまうのでしょうか。ここでは返戻が及ぼす事業所への主な影響を紹介していきます。

サービス報酬の入金遅延と再請求の負担

返戻が発生すると、事業所運営には資金面・業務面の両方で影響が生じます。返戻は給付が確定していない状態であるため、本来入るはずのサービス報酬の入金が遅れてしまいます。

あわせて内容確認や修正、再請求といった対応が必要となり、次のような事務負担と人件費が追加で発生します。

  • 請求内容の再点検
  • 記録や個別支援計画との突合
  • 国保連への再請求手続きなど

1件あたりの返戻が少額であっても、件数が重なれば入金遅延が常態化し、資金繰りや現場業務に継続的な負担を与えます。

返戻は単なる請求ミスではなく、積み重なることで経営リスクに直結する問題として捉える必要があります。

返戻が続く事業所が抱えやすい構造的リスク

返戻が続く事業所では、単発の請求ミスではなく、運営構造そのものに課題を抱えているケースが少なくありません。背景として多いのが、次のような構造的なリスクです。

【記録と請求の分断】
現場の支援記録と請求業務が切り離されていると、算定根拠の確認が不十分になり、返戻が発生しやすくなります。記録・計画・請求を一体で確認できる仕組みへの見直しが必要です。

【属人化】
特定の職員に判断や請求業務が集中すると、確認漏れや引き継ぎミスが起こりやすくなります。業務フローを標準化し、誰でも判断できる体制を整えることが不可欠です。

【支援方針の曖昧さ】
支援の目的や基準が共有されていないと、記録内容にばらつきが生じ、請求との整合性が崩れます。経営者には、支援方針を明確にし、現場の支援と制度運用を結びつける視点が求められます。

返戻が続く場合は、請求作業だけでなく、運営全体の設計を見直すべきサインといえるでしょう。

就労継続支援で返戻が起きやすい代表的なケース

ここでは就労継続支援事業所で返戻が発生しやすい主なケースを解説していきます。

個別支援計画と実績のズレによる返戻

就労継続支援で返戻が起きやすい要因の1つが個別支援計画と実績のズレです。現場で支援をおこなっていても、制度上の根拠を確認できなければ、給付は認められません。

【計画に位置づけられていない支援】
実態として必要な支援であっても、個別支援計画に記載がなければ算定根拠が不足し、返戻の対象となります。

【日付・頻度・内容の不一致】
記録上の実施日や回数、支援内容が、計画や請求内容と一致していない場合、その実績は認められません。

重要なのは、「実際に支援していること」と「請求できること」は別であるという点です。計画・記録・請求が一貫していなければ、正当な支援であっても返戻されます。計画管理の精度を高めることが、返戻防止には不可欠です。

人員配置・資格要件に関する返戻

就労継続支援で返戻が起きやすい要因の1つが人員配置や資格要件の不備です。現場の支援が滞りなくおこなわれていても、制度上の要件を満たしていなければ給付は認められません。

【人員基準と請求の関係】
常勤換算や配置人数が基準を下回る期間があると、その期間の請求は算定できません。たとえ一部の日数であっても基準未達があれば、返戻の対象となる点に注意が必要です。

【資格要件・更新漏れ】
サービス管理責任者などの資格更新が完了していない場合、実態として配置されていても、制度上は無資格扱いとなります。

このように、人員配置や資格要件は支援の実態に問題がなくても返戻につながりやすい項目です。経営者は、配置状況や資格の有効性を請求と連動させて管理する必要があります。

加算算定をめぐる返戻

就労継続支援で返戻が起きやすいのが、加算算定をめぐるケースです。加算は基本報酬に比べて算定要件が細かく、わずかなズレでも返戻につながりやすい特徴があります。

【算定要件の誤解・確認不足】
体制や運用が要件を満たしていないまま算定している場合、審査で給付対象外と判断されます。

【記録・根拠資料の不足】
支援内容や実施状況を裏づける記録が不十分だと、加算の妥当性を確認できず返戻となります。

【算定期間・対象者の誤り】
対象外の期間や要件を満たしていない利用者に算定してしまうケースも少なくありません。

加算の返戻が重く受け止められるのは、制度理解そのものが不十分と判断されやすいためです。

単なる事務ミスでは済まず、運営全体への指摘や監査リスクにつながる点に注意が必要です。

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返戻が発生したときの正しい対応ガイド

ここでは返戻が発生した場合の主な対策を紹介していきます。

返戻通知をどう読み解くか

返戻が発生した際、まず確認すべきなのは返戻通知の読み解き方です。通知に記載されるエラーコードは、修正点をそのまま示す「修正指示」ではありません。

エラーコードは、審査上問題となった論点の入口にすぎず、表面的な修正だけでは同じ返戻を繰り返すおそれがあります。

重要なのは、コードの内容を起点に原因を切り分ける視点を持つことです。たとえば、次のような点を整理する必要があります。

  • 事務的な入力ミスなのか
  • 記録や計画と請求の不整合なのか
  • 制度要件そのものを満たしていないのか

返戻通知は「どこを直せば通るか」を示すものではなく、運営や算定のどこにズレがあるかを示すサインとして読むことが適切な対応につながります。

再請求前に必ず確認すべきポイント

返戻後に再請求をおこなう際は、修正作業に入る前に確認すべき3つのポイントがあります。記録・個別支援計画・請求内容の3点です。

【記録】
支援の実施日、内容、頻度が客観的に確認できるかを見直します。

【個別支援計画】
実施した支援が計画上に位置づけられており、内容や期間にズレがないかを確認します。

【請求内容】
記録や計画と整合した算定内容になっているかを点検します。

返戻対応で多い失敗は、いずれか1点のみを修正して再請求してしまうことです。3点が連動していなければ、別の論点で再び返戻されます。再請求前は、必ず全体をセットで確認することが重要です。

同じ返戻を繰り返さないために必要な考え方

同じ返戻を繰り返さないために重要なのは、個人の注意や経験に頼らないことです。返戻は「気をつければ防げるミス」ではなく、運営上の仕組みの不備が表面化した結果と捉える必要があります。

再発防止には、次のような仕組みを組み込むことが重要です。

  • 返戻を個人の反省で終わらせない
  • 記録・計画・請求を事前に照合するチェック工程を設ける
  • 算定判断の基準を文書化し、共有する

また特定の担当者に判断や対応を任せきりにすると属人化が進み、ミスが繰り返されやすくなります。

経営者・管理者が関与し、誰が見ても同じ判断ができる体制を整えることが返戻を防ぐための本質的な対応です。

返戻を防ぐために経営者が整えるべき体制

ここでは返戻を防止するために経営者が対応するべき主な体制を解説していきます。

記録・計画・請求を分断しない運営設計

返戻を防ぐために経営者がまず整えるべきなのは、記録・個別支援計画・請求を切り離さない運営設計です。これらは別々の業務ではなく、三位一体で初めて制度上の根拠が成立します。

現場の記録が丁寧でも、計画に位置づけられていなければ算定根拠にはなりません。反対に、請求業務を独立させると、支援の実態とのズレに気づきにくくなります。

こうした分断があると、支援自体が適切でも制度上は不整合となり、返戻を繰り返す原因になります。

経営者には、記録・計画・請求を一本の流れとして確認できる体制を整え、部分最適に陥らない運営設計をおこなうことが求められます。それが返戻防止の土台となります。

専門家の活用も対策になる

返戻を防ぐために経営者が整えるべき体制として、制度理解を前提とした専門家の活用は有効な選択肢の1つです。

事業所内だけで運営を判断していると「これまで問題なかった」「他も同じようにやっている」といった自事業所の当たり前が制度上はズレていることに気づきにくくなります。

制度に精通した第三者が入ることで、記録の考え方や算定判断、運用ルールを客観的に見直す視点が加わります。

専門家は業務を代行する存在ではなく、制度解釈や運用のズレを補正するための外部視点です。経営者がその視点を取り入れることで、返戻を事前に防ぎやすい運営体制を構築できます。

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まとめ

返戻は単なる請求ミスではなく、記録・計画・請求の分断や属人化、制度理解のズレといった運営構造の問題が表面化した結果です。注意や経験に頼る対応では再発を防げず、仕組みとして整える視点が欠かせません。

自社だけでの是正が難しい場合、制度運用や請求体制まで標準化されたフランチャイズに加盟するのも、返戻を防ぐ運営を目指す有効な選択肢といえるでしょう。

フランチャイズでは経営のマニュアルを提供している他、返戻を含む行政の対策、集客、営業、仕入れなどをサポートしているため、未経験でも安定した経営をしやすい傾向にあります。

担当者T.Aのイラスト

記事の監修者

T.A

社会福祉士、社会教育主事、サービス管理責任者

福祉系大学卒業後、社会福祉法人にて就労継続支援A型事業の立ち上げにジョイン。業務指導と併せて商品開発や営業に従事。また同法人にて放課後等デイサービス事業や相談支援事業、就労継続支援B型事業などの立ち上げをおこなう。
その後、特例子会社にてBPO業務管理や障がいのあるメンバーのマネジメントや採用に携わり、現在は福祉コンサルティング会社にて福祉事業のSVとしてクライアントの運営サポートをおこなっている。