ソーシングとは?M&Aで買収候補を見つけるプロセスと実務の進め方

最終更新日:2026年3月19日

ソーシングとは?M&Aで買収候補を見つけるプロセスと実務の進め方

M&Aでは「良い案件に出会えるかどうか」が結果を大きく左右します。その出発点になるのがソーシング(Sourcing)です。

ソーシングとは、M&Aの候補となる企業を見つけるプロセスのことですが、中にはどのように進めれば良いのか分からずに困っている方もいるのではないでしょうか。

そこで今回はソーシングの基礎知識やソーシングの主な方法、進め方、注意点などを網羅的に紹介していきます。

未経験から年間経常利益4,000万円以上のクライアントも!

GLUG(グラッグ)では障害福祉・飲食の領域で開業から経営改善をトータルで支援しています。段階に応じたサポートをご提供し、支援実績は1,000社以上。 無料にて今までの実績や収支シミュレーション、店舗の見学をおこなっておりますのでお気軽にご相談ください。

\検討中でもOK!/

無料プロに相談する

\福祉ビジネスが安定する仕組みを公開/

無料高収益の仕組みを確認する

今すぐ疑問を解決したい方はこちら

03-6441-3820

[受付時間] 平日10:00-19:00

M&Aにおけるソーシングとは何か

M&Aにおけるソーシングとは、買収や提携の対象となる企業を探すプロセスを指します。日本語では「案件探索」や「候補企業の発掘」と訳されることもあります。

M&Aのプロセスは一般的に、このソーシングから始まります。自社の戦略や目的に合う企業をリストアップし、接点をつくりながら検討の土台となる候補先を見つけていく段階です。

詳しくは後述しますが、ソーシングの方法には、M&A仲介会社やアドバイザーからの紹介、金融機関や取引先ネットワークの活用、業界調査などがあります。

どのような企業と出会えるかは、この初期段階の質に大きく左右されます。そのためソーシングは、M&A全体の成否に影響する最初の重要なプロセスといえます。

無料相談受付中!福祉事業サポートチーム

サポートメンバーの写真

起業に必要な準備や計画など、プロの視点からアドバイスします! まずは当社サービスの事業について、詳細はこちらからご確認ください!

M&Aプロセスの中での役割

M&Aは一般的に、ソーシング・交渉・実行という流れで進みます。ソーシングはその最初に位置するプロセスであり、検討対象となる企業を見つける段階です。

この段階でどのような企業と出会えるかによって、その後の交渉内容や最終的な成果は大きく左右されます。

条件や戦略に合わない案件しか集まらなければ、交渉を工夫しても望ましい取引につながりにくくなります。

一方で、自社の目的や強みに合った企業と出会えれば、交渉やデューデリジェンス(買収前に企業の実態やリスクを調査する手続き)も前向きに進めやすくなります。

このようにソーシングは、単なる案件探しではなく、M&A全体の成功率を左右する重要な入り口となるプロセスです。

なぜソーシングがM&Aの成否を左右するのか

M&Aの成否は、交渉や契約の技術だけで決まるものではありません。大きく影響するのは、そもそもどのような案件と出会うかという点です。

自社の戦略や強みに合った企業であれば、統合後の成長やシナジーを生みやすくなります。

一方で、事業の質や情報が十分に確認されないまま進めると、想定外の問題が後から顕在化する可能性があります。

実際に、案件の調査不足や情報不足は、M&Aが失敗する原因の1つとされています。

その意味でソーシングは、単なる案件探しではなく、M&Aの成功確率を左右する重要な出発点といえます。

案件の質がその後のプロセスを決める

M&Aでは、どのような案件を選ぶかによって、その後のプロセスの難易度が大きく変わります。案件の質は、交渉から統合までの流れを大きく左右する要素です。

まず重要なのがシナジーの可能性です。自社の事業や強みに近い企業であれば、顧客基盤やノウハウを活かしやすく、成長の余地も見込みやすくなります。

また案件の性質は交渉の進めやすさにも影響します。事業の実態が整理されている企業であれば条件交渉は比較的進めやすくなりますが、情報が曖昧な案件では調整が長期化する可能性があります。

さらに買収後のPMI(経営や業務、組織を統合するプロセス)の難易度も案件によって異なります。組織や業務の相性が大きく異なる場合、統合には相応の時間とコストが必要になります。

このように案件の質は、M&A全体の難易度と成功確率を左右する重要な要素といえます。

無料相談受付中!福祉事業サポートチーム

サポートメンバーの写真

起業に必要な準備や計画など、プロの視点からアドバイスします! まずは当社サービスの事業について、詳細はこちらからご確認ください!

M&Aソーシングの主な方法

M&Aのソーシングには、複数のルートがあります。どの方法を使うかは企業の戦略や目的によって異なります。

複数のルートを組み合わせながら候補企業を探していくのが一般的です。ここではM&Aにおけるソーシングの主な方法を紹介していきます。

仲介会社・FAからの案件紹介

M&Aソーシングの方法の中で、最も一般的とされるのが仲介会社やFA(ファイナンシャルアドバイザー)からの案件紹介です。

M&A仲介会社やアドバイザーは、売却を検討している企業と買収を検討している企業の双方と接点を持ち、条件に合う案件を紹介する役割を担います。

特に中小企業のM&Aでは、売却情報が広く公開されるケースは多くありません。実務では、関係者の間でのみ共有される非公開案件が多くを占めています。

そのため、仲介会社やFAのネットワークを通じて案件情報にアクセスすることは、ソーシングの重要な手段になります。

市場に出ている情報だけでは出会えない企業と接点を持てる点が、このルートの大きな特徴です。

M&Aマッチングサイトの活用

近年、利用が増えているソーシング手法がM&Aマッチングサイトです。

売却を検討している企業と買収を検討している企業がオンライン上で案件情報を閲覧し、直接コンタクトできる仕組みになっています。特に個人M&AやスモールM&Aの領域で活用が広がっています。

比較的小規模な案件も掲載されやすく、短期間で多くの案件を確認できる点が特徴です。

一方で、掲載情報は概要レベルにとどまる場合も多く、内容の正確性や事業の実態が十分に反映されていないケースもあります。

興味のある案件が見つかった場合でも、情報の精度を慎重に確認しながら検討を進めることが重要です。

自社で候補企業に直接アプローチする方法

M&Aソーシングの方法の1つに、自社で候補企業を選定し、直接アプローチする方法があります。

業界分析や市場調査をおこない、戦略に合う企業をリストアップしたうえで、経営者や株主に直接コンタクトを取る形です。

この方法は、特定の事業領域や地域でシナジーを狙う戦略的M&Aで多く見られます。公開案件に依存せず、自社の目的に合った企業を主体的に探せる点が特徴です。

一方で、対象企業の選定には業界理解や事前調査が欠かせず、アプローチまでに一定の時間と労力がかかります。

十分な情報収集と調査が前提となりますが、戦略に合致した企業と出会える可能性を高める手法ともいえます。

ソーシングの実務の進め方

ここではソーシングの主な進め方を説明していきます。

M&Aの目的と戦略の整理

ソーシングを進める際にまず整理すべきなのが、M&Aの目的と戦略です。単に案件を集めるのではなく、「なぜM&Aをおこなうのか」という前提を明確にしておく必要があります。

例えば、成長戦略として新しい市場を獲得したいのか、既存事業を補完したいのかによって、探すべき企業の条件は大きく変わります。目的が曖昧なままでは、案件を見ても適切な判断ができません。

あわせて、どの市場や規模を狙うのかも整理しておく必要があります。

  • 対象とする業界や地域
  • 想定する企業規模
  • シナジーが見込める事業領域など

こうした基準をあらかじめ設定しておくことで、ソーシングの方向性が定まり、候補企業の選定を効率的に進めることができます。

候補企業のリストアップ

M&Aソーシングでは、目的と戦略を整理した後に候補企業のリストアップを進めます。いきなり交渉先を絞り込むのではなく、まず幅広く候補企業を洗い出すことが重要です。

具体的には、業界構造や主要プレイヤー、地域ごとの企業分布などを把握するための業界調査をおこない、その中から条件に近い企業を抽出していきます。

実務では、最初に候補企業を広く集めた「ロングリスト」を作成します。ロングリストには、同業企業や周辺事業を展開する企業など、シナジーが見込める可能性のある企業を幅広く含めます。

その後、事業内容や規模、財務状況などを踏まえて優先度を整理し、交渉候補となる企業へ段階的に絞り込んでいくのが一般的です。

候補企業の絞り込み

ロングリストを作成した後は、実際に検討を進める候補企業を絞り込みます。企業規模だけで判断するのではなく、複数の視点から総合的に評価することが重要です。

まず自社とのシナジーの可能性を確認します。事業領域や顧客層、地域などがどの程度補完関係にあるかを検討します。

次に、財務状況も重要な判断材料になります。売上や利益の推移、負債の状況などを確認し、事業の安定性を把握します。

さらに組織体制や経営者への依存度、事業の持続性といった経営状況にも目を向ける必要があります。これらを確認することで、買収後の運営リスクを見極めることができます。

こうした観点を踏まえて候補企業を整理し、優先順位の高い企業から接触を検討していきます。

初期コンタクトと関係構築

候補企業を絞り込んだ後は、初期コンタクトを取り、関係構築を進めます。この段階では、いきなり具体的な条件交渉に入るのではなく、まず相手企業の意向や状況を確認することが重要です。

仲介会社を通じた紹介や直接アプローチなどで接点を持ち、M&Aの可能性について意見交換をおこないます。

相互に検討の意思が確認できた場合には、まずNDA(秘密保持契約)を締結するのが一般的です。NDA締結後は、事業概要や財務情報などの基本的な情報交換がおこなわれます。

その過程で、企業同士の相性や経営者の考え方を確認しながら、M&Aの検討を進める価値があるかを判断していきます。

初期コンタクトは、その後の交渉を左右する重要な関係構築のプロセスです。

ソーシングでよく使われる用語

ここではソーシングでよく使われている主な用語を紹介していきます。

ロングリスト

ロングリストとは、M&Aのソーシング段階で作成される候補企業の一覧です。業界調査や市場分析をもとに、自社の戦略や条件に関連しそうな企業を広く洗い出し、リスト化します。

ロングリストの作成は可能性のある企業を幅広く整理し、検討の母集団をつくることが目的です。

ロングリストには、同業企業だけでなく、周辺事業を展開する企業や将来的にシナジーが見込める企業が含まれる場合もあります。

その後、事業内容や規模、財務状況などを踏まえて優先順位を整理し、検討対象を絞り込んでいきます。ロングリストは、ソーシングの出発点となる重要な整理資料です。

ショートリスト

ショートリストとは、ロングリストに掲載された候補企業の中から、交渉候補として絞り込んだ企業の一覧です。

業界適合性やシナジーの可能性、企業規模、財務状況などを踏まえ、実際に接触や検討を進める価値が高い企業を整理します。

ロングリストが幅広い候補企業を集めた段階であるのに対し、ショートリストはその中から優先度の高い企業に絞り込んだリストです。

実務では、ショートリストに入った企業から順にアプローチを検討し、仲介会社を通じた紹介や直接コンタクトを進めていきます。

ショートリストは、ソーシングから具体的な交渉段階へ進むための重要な資料です。

ノンネームシート

ノンネームシートとは、企業名を明かさずに案件概要を共有するための資料です。M&Aの初期段階で用いられ、売却を検討している企業の基本情報を匿名の状態で伝えます。

主に次のような情報が簡潔にまとめられます。

  • 業種や事業内容
  • 売上規模や利益の概要
  • 所在地域や従業員数
  • 事業の特徴や強みなど

企業名を伏せたまま情報を共有できるため、売却検討の事実が外部に広がるリスクを抑えながら、買収候補企業の関心を確認できます。

関心を示した企業とは、NDA(秘密保持契約)を締結したうえで、より詳細な情報が開示されるのが一般的です。

ノンネームシートは、ソーシング段階で用いられる初期説明資料として広く使われています。

無料相談受付中!福祉事業サポートチーム

サポートメンバーの写真

起業に必要な準備や計画など、プロの視点からアドバイスします! まずは当社サービスの事業について、詳細はこちらからご確認ください!

ソーシングを進める際の注意点

ソーシングがM&Aの結果を左右するといっても過言ではなく、あらかじめ注意点を把握し効果的に進めていく必要があります。

ここではソーシングを進める際の主な注意点を紹介していきます。

情報管理を徹底する

ソーシングを進める際に特に注意すべきなのが、情報管理の徹底です。M&Aの検討は機密性の高い活動であり、情報の扱いを誤ると取引そのものに影響を及ぼす可能性があります。

例えば、売却検討の情報が従業員や取引先、市場に早期に伝わると、不安や憶測が広がり、事業運営に支障が出ることがあります。

こうした情報漏洩は信頼関係を損ない、M&Aが破談になる原因にもなり得ます。

そのため実務では、関係者を必要最小限に限定し、情報共有の範囲を明確に管理することが重要です。

また具体的な企業情報を開示する前にはNDA(秘密保持契約)を締結し、情報の取り扱いルールを定めるのが一般的です。

情報管理の徹底は、ソーシングを円滑に進めるための基本的な前提です。

戦略なしに案件を追わない

ソーシングを進める際に注意すべき点の1つが、戦略なしに案件を追わないことです。

M&Aでは、魅力的に見える案件が見つかると、その案件を前提に検討を進めてしまうケースがあります。

しかし「案件ありき」で進めるM&Aは失敗しやすいとされています。本来は自社の戦略や目的を整理し、それに合致する企業を探すことが基本です。

例えば、成長戦略や事業補完といった目的が曖昧なまま案件を追うと、シナジーの乏しい企業を買収してしまう可能性があります。その結果、統合後の運営や成果創出が難しくなることもあります。

ソーシングでは、まず戦略と条件を整理したうえで案件を検討することが重要です。

案件に振り回されるのではなく、自社の方針に照らして判断する姿勢が求められます。

候補企業の理解を深める

ソーシングを進める際には、候補企業そのものだけでなく、その企業が属する業界や事業構造まで含めて理解することが重要です。

表面的な情報だけで判断すると、事業の強みやリスクを見誤る可能性があります。

まず把握すべきなのが業界構造です。市場規模や競争環境、主要プレイヤーの関係を理解することで、対象企業の立ち位置が見えてきます。

また事業モデルの理解も欠かせません。収益がどのように生まれているのか、顧客との関係性やコスト構造を確認することで、事業の持続性や成長余地を判断しやすくなります。

候補企業を業界構造と事業モデルの両面から理解することで、ソーシング段階でもより精度の高い判断が可能になります。

スモールM&Aにおけるソーシングの特徴

スモールM&Aでは、大企業のM&Aと比べてソーシングの難易度が高いとされています。中小企業や個人M&Aの案件は公開情報が少なく、案件情報自体も限られているためです。

また売り手と買い手の間で情報量の差が大きい点も特徴です。売り手側は事業の詳細を把握していますが、買い手側は限られた資料や説明をもとに判断する必要があります。

さらに中小企業では、事業が特定の経営者に強く依存しているケースも多く見られます。

経営者の関与の度合いや引き継ぎの状況によって、事業の安定性が大きく左右されることもあります。

以上の事からスモールM&Aでは、表面的な情報だけで判断せず、事業の実態を丁寧に見極めながらソーシングを進めることが重要です。

未経験から年間経常利益4,000万円以上のクライアントも!

GLUG(グラッグ)では障害福祉・飲食の領域で開業から経営改善をトータルで支援しています。段階に応じたサポートをご提供し、支援実績は1,000社以上。 無料にて今までの実績や収支シミュレーション、店舗の見学をおこなっておりますのでお気軽にご相談ください。

\検討中でもOK!/

無料プロに相談する

\福祉ビジネスが安定する仕組みを公開/

無料高収益の仕組みを確認する

今すぐ疑問を解決したい方はこちら

03-6441-3820

[受付時間] 平日10:00-19:00

まとめ

M&Aのソーシングは、対象企業を探す初期プロセスであり、その後の交渉や統合の難易度、最終的な成果にまで影響する重要な段階です。

戦略を整理し、候補企業を調査・選定しながら、自社に合った案件を見極めることが成功の前提になります。

一方で、こうした調査や判断の負担を抑えつつ事業を始めたい場合には、仕組みや支援体制が整った福祉フランチャイズという選択肢もあります。

事業基盤や運営ノウハウを活用しながら、安定した事業運営を目指す方法として検討する価値があるでしょう。