共同生活援助(グループホーム)の報酬は、基本報酬と加算、さらに地域区分によって変動するため仕組みが複雑に感じられる方も多いでしょう。
そこで今回は、共同生活援助の提供形態ごとの違いや支援区分別の単価、加算の活用方法、計算の具体例などを網羅的に説明していきます。
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共同生活援助とは

共同生活援助(グループホーム)は、障害者総合支援法に基づく福祉サービスで、障害のある人が共同生活を送りながら自立を支援する居住施設です。
主な提供形態は以下の3つです。
- 介護サービス包括型:日常生活全般の介護を提供
- 日中サービス支援型:日中も職員を配置する形態
- 外部サービス利用型:夜間のみ職員を配置し、日中は他サービスを利用
報酬は職員の配置状況や支援内容に応じて区分・加算が設けられています。
3つの提供形態の違いと選び方
共同生活援助(グループホーム)には主に以下の3形態があり、支援体制や職員配置に違いがあります。
提供形態 | 特徴 | 支援範囲 | 職員配置 |
介護サービス包括型 | 食事・入浴・排泄など生活全般を支援 | 生活全般 | 常時 |
日中サービス支援型 | 夜間に加え日中も支援を提供 | 日中+夜間 | 日中+夜間 |
外部サービス利用型 | 夜間は職員配置、日中は通所等を利用 | 夜間中心 | 夜間のみ |
形態の選択は「利用者ニーズ」と「運営体制」の両面から判断します。
重度障害で日常的な介助が必要な方には介護サービス包括型、日中も居宅での支援を望む場合は日中サービス支援型、就労や通所支援を利用できる方には外部サービス利用型が適しています。
運営側は人材確保やコスト、地域ニーズを踏まえ、持続可能な形態を選ぶことが求められます。

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報酬単価の基準

共同生活援助の報酬単価は「基本報酬」と「加算」で構成されます。
基本報酬は提供形態(介護サービス包括型・日中サービス支援型・外部サービス利用型)によって設定され、職員配置や支援内容の違いが反映されます。
加算は特定の条件を満たした場合に追加される仕組みで、主な例は以下のとおりです。
▼主な加算例
・夜勤職員の複数配置
・医療連携体制の整備
・重度障害者の受け入れ
また、報酬は以下の要素で変動します。
【障害支援区分】
区分が高いほど支援ニーズも大きく、報酬単価も高めに設定されています。
【地域区分】
都市部や人材確保が難しい地域では上乗せされます。
このように、報酬単価は利用者の支援ニーズと地域の運営環境を総合的に反映しており、適切な区分と加算の活用が安定運営と質の向上につながります。
障害支援区分による単価設定
日中サービス支援型の共同生活援助の場合、基本報酬単価は、障害支援区分3から6の利用者に対して設定されています。
2024年度の報酬改定後、1日あたり基本報酬単位は以下の通りです。
障害支援区分 | 基本報酬単位(1日あたり) |
区分1 | 対象外 |
区分2 | 対象外 |
区分3 | 524単位/日 |
区分4 | 771単位/日 |
区分5 | 860単位/日 |
区分6 | 997単位/日 |
支援区分が高いほど必要な支援が増えるため、報酬単価も高く設定されています。つまり、区分が高い利用者を受け入れる事業所ほど報酬も増加します。
地域区分ごとの単価差
共同生活援助の報酬単価には、地域ごとの人件費や物価水準を反映するため「地域区分」が設けられており、1級地から7級地まで分かれています。
級地が高いほど単価も高く、都市部と地方で差が生じます。
地域区分 | 加算率 | 単価例(基本報酬771単位の場合) |
1級地 | 18% | 771 × 1.18 = 909単位 |
2級地 | 15% | 771 × 1.15 = 887単位 |
3級地 | 12% | 771 × 1.12 = 864単位 |
4級地 | 10% | 771 × 1.10 = 848単位 |
5級地 | 6% | 771 × 1.06 = 817単位 |
6級地 | 3% | 771 × 1.03 = 794単位 |
7級地 | 0% | 771単位(変動なし) |
地域区分は厚生労働省の「地域単価設定基準」に基づき、物価や賃金水準を反映して決定されます。
計算は「基本報酬単価 × 地域加算率」でおこなわれ、たとえば区分4(771単位)は東京都心など1級地で909単位に引き上げられます。
この仕組みにより、人件費が高い都市部でも事業運営が可能となるように配慮されています。
令和6年度の改定内容
2024年の障害福祉サービス報酬改定では、共同生活援助における報酬体系が大きく見直されました。
特に世話人の配置基準や加算のルールが整理され、より実態に即した仕組みへと改善されています。
【改定の主なポイント】
・世話人配置基準を統一:従来の区分Ⅰ(4:1)・Ⅱ(5:1)・Ⅲ(6:1)を廃止し、6:1基準に一本化
・人員配置体制加算を新設:基準以上の手厚い職員配置を行う事業所を評価
・夜勤体制の見直し:夜勤職員の複数配置に対する評価を継続し、具体的な加算要件を整理
・医療連携体制の強化:24時間連絡体制の確保や看護師訪問の評価を拡充
特に大きな変化は、世話人配置基準の一本化です。これまでの区分Ⅰ・Ⅱでは「報酬単価は高いが配置時間は短い」という逆転現象があり、制度上の矛盾が指摘されていました。
この改定で6:1に統一され、代わりに「人員配置体制加算」が導入されました。必要に応じてより多くの職員を配置する取り組みを正しく評価できるようになりました。
また以下のように一部の加算も見直されています。
【夜勤職員加算】
夜勤者を基準以上に配置した場合に加算が認められ、特に日中サービス支援型では夜勤2名体制で149単位/日が加算されます。
【医療連携体制加算】
看護職員の訪問や24時間対応体制を評価する仕組みへ強化されました。医療的ケアが必要な利用者を支える体制整備が報酬で後押しされるようになりました。
この改定は、矛盾の解消と現場支援の充実を目的としており、事業所運営における人材配置や医療連携のあり方を大きく左右する内容となっています。

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基本報酬の算定方法

基本報酬は「(基本報酬単位 + 加算)× 地域区分単価」で算定されます。加算は夜勤体制や医療連携など条件を満たした場合に加わり、地域区分単価で都市部・地方の物価差を反映します。
提供形態ごとの算定の違いは、以下の通りです。
- 介護サービス包括型:生活全般を支援し、最も高い基本報酬単位
- 日中サービス支援型:日中も職員配置があり中程度の単位
- 外部サービス利用型:夜間中心の支援で最も低い単位
介護サービス包括型の計算方法
介護サービス包括型は、入浴・排泄・食事など日常生活全般を支援する形態であり、3つの提供形態の中で最も高い基本報酬単位が設定されています。
障害支援区分ごとの単位は以下のとおりです。
障害支援区分 | 基本報酬単位/日 |
区分1 | 1,229単位 |
区分2 | 1,377単位 |
区分3 | 1,530単位 |
区分4 | 1,684単位 |
区分5 | 1,837単位 |
区分6 | 1,991単位 |
算定は「(基本報酬単位 + 加算)× 地域区分単価」でおこないます。
例えば、障害支援区分4の利用者で、夜勤職員加算100単位を取得し、地域区分3(12%加算)の場合、以下のように計算します。
(1,684 + 100)× 1.12 = 1,998単位/日
介護サービス包括型は利用者の支援区分が高いほど単価も上がり、さらに加算や地域区分によって実際の報酬額が調整されます。
これにより、支援の必要度と運営環境を反映した公平な報酬体系が実現されています。
日中サービス支援型の計算方法
日中サービス支援型は、日中もグループホーム内で生活支援を受けられる形態で、重度障害者や在宅生活が難しい方を対象にしています。
基本報酬単位は以下の通りです。
障害支援区分 | 基本報酬単位(1日あたり) |
区分3 | 524単位/日 |
区分4 | 771単位/日 |
区分5 | 860単位/日 |
区分6 | 997単位/日 |
算定は「(基本報酬単位+加算)×地域区分単価」でおこないます。
さらに特徴的なのが「97%ルール」で、利用者が平日日中に就労継続支援や通所系サービスを利用した場合、当日の報酬は基本報酬単位の97%に調整されます。
例えば区分4の利用者(771単位)が通所サービスを利用した日は、771×0.97=747単位となります。
これにより、重複算定を避けつつ、必要な支援に応じた公平な報酬体系が確保されています。
外部サービス利用型の計算方法
外部サービス利用型は、日中は就労継続支援や生活介護など外部の通所系サービスを利用し、グループホームでは主に夜間や休日に支援を受ける形態です。
職員配置を夜間中心に抑えられるため、他の形態より基本報酬単位は低めに設定されています。
障害支援区分 | 基本報酬単位/日 |
区分1 | 245単位 |
区分2 | 308単位 |
区分3 | 368単位 |
区分4 | 432単位 |
区分5 | 495単位 |
区分6 | 559単位 |
算定は「(基本報酬単位+加算)×地域区分単価」でおこないます。
例えば区分5の利用者(495単位)で夜勤職員加算50単位を取得し、地域区分4(10%加算)の場合は、以下のように計算します。
(495+50)×1.10=599単位/日
外部サービス利用型は、利用者が日中に別サービスを受ける前提で設計されており、効率的な運営が可能ですが、その分基本単価は低めに抑えられています。

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加算報酬の種類

加算報酬は、基本報酬に上乗せされる評価であり、質の高いサービス提供や体制整備を促す重要な仕組みです。
取得状況により収益は大きく変動し、安定運営に直結します。主な種類は以下の通りです。
- 夜勤職員配置加算
- 医療連携体制加算
- 重度障害者支援加算
- 人員配置体制加算
これらを適切に組み合わせることで、利用者支援の質を高めつつ収益向上も期待できます。
人員配置関連の加算
共同生活援助における「人員配置関連の加算」は、基準以上の職員体制や専門職員を配置した場合に評価される仕組みで、質の高い支援をおこなう事業所にとって重要な収益源となります。
区分 | 要件(最低基準を上回る配置) | 単位数/日 |
Ⅰ | 世話人・生活支援員を手厚く配置 | 45単位 |
Ⅱ | さらに厚い配置体制 | 90単位 |
Ⅲ | 高度な支援が必要な体制 | 135単位 |
Ⅳ | 最も手厚い配置を行う体制 | 180単位 |
福祉専門職員配置等加算は、社会福祉士や精神保健福祉士、介護福祉士などの有資格者を一定割合以上配置した場合に算定できる加算です。
資格保有者の配置は、支援の専門性や質を高めるだけでなく、他職種との連携を強化する効果もあります。
加算単位は1日あたり50単位で、専門性を活かした運営を支援する仕組みとなっています。
このように、人員配置関連の加算を取得することで、報酬単価が安定的に上乗せされ、職員体制の充実と収益確保を両立できます。
サービス提供関連の加算
共同生活援助では、利用者の健康や生活の安定を確保するために、医療や支援体制に関連する加算が設けられています。
これらは医療的ケアや看護体制の整備を評価し、質の高い支援を促す仕組みです。
加算名 | 算定要件 | 単位数/日 |
看護職員配置加算 | 看護職員を一定時間以上配置し、利用者の健康管理や服薬支援をおこなう | 50単位 |
医療的ケア対応支援加算 | 喀痰吸引や経管栄養など、医療的ケアが必要な利用者に適切な体制で対応 | 100単位 |
医療連携体制加算 | 看護師の24時間連絡体制を確保し、緊急時に対応可能とする | 80単位 |
これらの加算を取得するには、看護職員の雇用や研修体制の整備が必要ですが、単なる収益向上だけでなく利用者の安心にも直結します。
特に医療的ケアが必要な重度障害者を受け入れる際には欠かせない仕組みであり、事業所の信頼性向上にも寄与します。
報酬計算の具体例

報酬計算は以下の手順でおこないます。
- 基本報酬単位を確認
- 該当する加算単位を合計
- 「(基本報酬単位+加算)×地域区分単価」で算出
- 最終的に1単位=10円で換算
注意点として、小数点が出た場合は四捨五入せず切り捨て処理が原則です。また、日数分を掛け算する際は、利用実績に基づき正確に計算する必要があります。
基本報酬の月額計算例
共同生活援助の収益を把握するには、月額ベースでの基本報酬計算が重要です。例として「支援区分4の利用者4名が30日利用した場合」を説明します。
基本式は (基本報酬単位 × 利用者数 × 日数)× 地域区分単価 × 1単位=10円です。支援区分4の日中サービス支援型は771単位/日とすると、地域区分7(補正なし)では以下の通りです。
771単位 × 4名 × 30日 × 10円 = 926,400円/月
地域区分の違いによる収入差は次の通りです。
地域区分 | 加算率 | 月額報酬 |
1級地 | 18% | 約1,093,152円 |
4級地 | 10% | 約1,019,040円 |
7級地 | 0% | 926,400円 |
同じ利用実績でも地域区分によって収入は大きく変わります。都市部は人件費が高いため、報酬も高めに設定され、地方との差を調整する仕組みとなっています。
よくある質問
報酬の計算はどのようにしますか?
報酬は「(基本報酬単位+加算)×地域区分単価」で算出し、1単位=10円として換算します。端数は切り捨てとなります。
グループホームの報酬単位は?
グループホームの報酬単位は、障害支援区分や提供形態により異なり、1日あたり約200から1,900単位で設定されています。
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まとめ
共同生活援助の報酬は、基本報酬と各種加算から構成され、障害支援区分や地域区分に応じて単価が変動します。
提供形態による違いや加算の活用で収益は大きく変わるため、正しい理解が運営の安定につながります。
これから起業を考えている方で、最初から安定した報酬を確保したい場合は、福祉フランチャイズ加盟店のオーナーになることをおすすめします。
福祉フランチャイズは業界を熟知した本部が経営ノウハウを提供しているほか、行政対応、書類作成代行、集客、加算獲得サポートをおこなっているため、未経験でも早期の黒字化を目指しやすい傾向にあります。