地方起業のメリットとは?補助制度や起業アイデア・成功事例を紹介!

2024年5月16日

地方起業のメリットとは?補助制度や起業アイデア・成功事例を紹介!

ビジネスチャンスに恵まれた都心で起業する方が多い一方で、メリットに注目して地方で起業する方も増加傾向にあります。

地方での起業には多岐にわたるメリットがあるものの、やはり都心と地方では市場規模などの違いによって足を踏み出せない方もいるでしょう。

この記事では地方で起業するメリット・デメリット、地方起業の成功事例、有効活用できる支援制度をご紹介します。

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地方起業が今注目されている背景

利便性やビジネスチャンスを理由に、東京や大阪などの都市部で起業をする方が多い傾向にありますが、あえて地方で起業をする方も増えてきました。

地方での起業が注目されている背景には、主に以下の理由があげられます。

  • 充実した補助制度を活用すれば、低コストで起業できる
  • 競合が少ないため、都市部よりも成功できる可能性が高い

インターネットの活用によって場所にこだわる必要性がないビジネスも増えているため、相対的にも地方で起業するメリットが大きくなっています。

もちろん、ビジネスや戦略によって都市部・地方のどちらがより良いのかは異なるため、あらかじめ下調べしておくことが大切です。

起業を検討している方は、以下の記事もあわせてご覧ください。

起業するには?成功のための5ステップ、必要なことをわかりやすく解説!

地方起業のメリット

地方でのメリットは多岐にわたるため、多くの起業家から注目を集めていますが、具体的にはどのようなメリットがあるのでしょうか。

ここでは代表的な地方起業のメリットとして、以下のポイントをご紹介していきます。

  • コスト削減が容易
  • 都市部と比べて競合が少ない
  • 地方の特徴を生かしたビジネスができる
  • 地方自治体や地元企業との連携が可能
  • 地方自治体の補助金・助成金が利用可能

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コスト削減が容易

地方で起業する場合、事業を続けていくうえでは避けられないオフィス賃料・人件費などのランニングコストを削減しやすいといった大きな魅力があります。

三幸エステート株式会社の「オフィスマーケット」によれば、東京都港区の新橋・虎ノ門エリアで起業する場合、平均坪単価(大規模~小規模を含む)は、22,294円です。

30坪のオフィスを借りる場合、毎月平均67万のオフィス賃料を支払わなければならないため、売上が少ない創業初期では資金繰りが難航するおそれがあります。

しかし例えば大分県のJR大分駅にあるオフィス街の平均坪単価は5,000円~8,000円であり、30坪のオフィスを借りても半額以下の150,000〜240,000円で済みます。

(出典:株式会社オフィッコス「全国の貸店舗・テナントの家賃(坪単価)相場【大分県】」)

またパート・アルバイト従業員を雇用する場合も、都市部よりも時給が安い傾向があるため、人件費の削減にもつながりやすくなります。

マイナビが運営するキャリアリサーチLabの「2024年1月度 アルバイト・パート平均時給レポート」によれば、関東と九州・沖縄では219円の開きがあります。

出典:キャリアリサーチLab「2024年1月度 アルバイト・パート平均時給レポート」

少しでもランニングコストを抑えて起業したい場合は、地方起業を検討するといいでしょう。

都市部と比べて競合が少ない

ビジネスで成功するためには、競合が少ない市場・立地を選ぶ必要がありますが、地方はどちらの条件も満たしやすい傾向があります。

都市部では多くの大企業がすでに参入しているため、その状況で勝ち上がっていくのは至難の業だといえますが、まだ地方には大企業が参入していない地域も数多くあります。

例えば、2014年の鳥取には全国で唯一スターバックスコーヒーが参入していませんでした。

そこを逆手にとった地元企業が「すなば珈琲」をチェーン展開したことで、ビジネスとして大きな成功を収めました。

「すなば珈琲」の例のように、まだ大企業でも参入していない地方は存在しているため、先回りで起業・ビジネス展開できれば、一気に成功できる可能性が高まります。

地方の特徴を生かしたビジネスができる

地方には世代を超えて愛されてきた伝統工芸・文化が数多く残されていますが、後継者不足・人口流出などが原因で衰退しつつある状況です。

伝統工芸・文化を活かした起業で今の時代にあわせたビジネス展開をおこなうことができれば、その地域住民からも支持されるため、成功できる可能性が高まります。

地方には過疎化や若者の流出などさまざまな課題を抱えている傾向にありますが、そうした課題を上手く解決できるビジネス展開ができれば、地域の発展にもつながります。

また地域ならではの資源や特産品を活かすことも可能であり、展開できるビジネスモデルは多岐にわたります。

地方自治体や地元企業との連携が可能

地域によって異なるものの、地方はコミュニティが狭いため、都市部よりも人間関係が深くなりやすい傾向にあります。

こうした傾向はビジネスにおいても当てはまり、自治体・地元企業と良好な関係を築くことさえできれば、やがて大きな成功を手にすることもできるでしょう。

密接な関係を構築するためには、地域課題の解決や地域活性化につながるビジネスモデルが大切であり、一企業では難しいビジネスモデルでも連携によって実現しやすくなります。

ただし、「郷に入っては郷に従え」を守れなければ、協力を仰ぐことが難しい状態に陥るため、地域に根差す姿勢を大切にしましょう。

地方自治体の補助金・助成金が利用可能

地方自治体には、地域活性化を目的に多岐にわたる補助金・助成金が用意されているため、開業資金を抑えやすい傾向にあります。

補助金・助成金は返済義務がないため、資金繰りが難航する場合もある創業初期の段階では大変役立つ制度です。

ただし補助金・助成金は条件に該当していなければ支給対象にならないほか、毎年同じ内容で開催されるとは限りません。

「来年、この補助金・助成金に申し込もう」と思っても、廃止になったり条件が変わったという場合も珍しくないため、常に動向を把握するようにするといいでしょう。

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地方起業のデメリット

地方には多くのメリットがある一方で、決して無視できないデメリットもいくつか存在します。

成功するために都市部と地方のどちらで起業するべきなのかを事前に下調べしておくことが望ましいです。

ここでは以下の主な地方起業のデメリットをご紹介します。

  • 都市部と比べて市場規模が小さい
  • 都市部と比べて人材確保が困難
  • 新規参入の難しい業種がある

都市部と比べて市場規模が小さい

地方は都市部よりも人口が少ない傾向がありますが、これは市場規模も小さいことを同時に意味します。

小さい市場規模でもシェアを広げていく方法はあるものの、地域のごく一部でしか需要がないビジネスモデルであれば、安定した売上の確保が難航してしまうおそれがあります。

起業を検討している地域が決まっている場合、その地域で需要が大きいといえるビジネスは何かを調べておくと良いでしょう。

ただし、インターネットを活用するビジネスモデルであれば市場規模は起業した地域のみに留まらないため、このデメリットを無視することができます。

都市部と比べて人材確保が困難

ビジネスを成功させるために優秀な人材の雇用が必要になるタイミングも訪れますが、地方は都市部よりも人材が見つかりにくいというデメリットがあります。

地方はもともとの人口が少ないうえに、優秀な人材はさらなる成長を求めて、高い技術を必要とする企業が集まる都市部に流出していく傾向にあります。

都心在住の方は都心で人を集めてから地方で起業すれば問題ありませんが、地方で地元民を雇用する場合は利用が多い求人媒体を徹底的にリサーチしておく必要があります。

ビジネスモデルによるものの、フルリモートワーク制で県外から勤務してもらうという方法もあり、範囲を地域外にも広げることで人材を見つけやすくなります。

新規参入の難しい業種がある

地方は競合が少ないメリットがある一方で、地元の老舗企業が市場を独占していることで新規参入が困難な業種も一部存在しています。

特に伝統工芸・文化・特産品を扱う老舗企業は、長い歴史の中で地元民から愛され続けていることが多く、まったく同じビジネスで新規参入してもシェアを覆すことは困難といえます。

また心理学・行動経済学では、現状維持を求める人の心理のことを現状維持バイアスと呼びます。

すでにターゲットになる顧客がその商品・サービスで満足していることを意味し、新規参入しても現状維持バイアスが働くことで、十分な利益を出せない可能性が高いでしょう。

起業を検討している地域の地域性・市場を徹底的に調査し、独占状態でない・需要があるビジネスを展開することが得策だといえます。

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地方起業のアイデア・成功事例を7つご紹介!

ここまで地方起業のメリット・デメリットをご説明しましたが、地方起業で成功するためには地方であることを活かせるビジネスモデルであることが大切です。

ここでは地方起業の主な成功事例をご紹介していきます。

有限会社SUNABA COMPANY:ビジネスから全国的に愛される観光地に成長

有限会社SUNABA COMPANYが経営する「すなば珈琲」は、鳥取県を中心に展開する鳥取県最大手のコーヒーチェーン店です。

2014年当時の鳥取県は全国で唯一、世界的大手コーヒーチェーン店のスターバックスコーヒーが進出していないことで知られていました。

すなば珈琲は、平井鳥取県知事の「スタバはないけどスナバはある」という自虐的な冗談がきっかけで誕生し、瞬く間に全国的な話題となりました。

スターバックスコーヒーが鳥取県に参入した後も、ユニークで効果的なコラボを継続的に実施したことで、観光客や地元民からさらに支持を集め、売上増加・人気店となりました。

鳥取県が発表する「令和4年度鳥取県に関するイメージ調査」でも説明されているように、現在も鳥取県を代表するイメージの1つであり、観光地としても知られています。

NIPPONIA 小管 源流の村:古民家を活かした分散型ホテル

株式会社EDGEが運営する「NIPPONIA 小管 源流の村」は、山梨県小菅村の古民家を再生・村全体を分散型ホテルとして営業しています。

代表取締役である嶋田俊平氏は、山梨県小菅村に通う中で廃業していく宿泊施設が多いことに気付き、同事業を始めました。

兵庫県篠山市で実施されている分散型ホテルに基づき、分散していた古民家をリノベーションし村全体を一つのホテルに仕上げました。

同事業は村人からも熱心な支持を集めており、現在も国内外から多くの観光客が訪れています。

KOYA.lab:地域との連携で全国的に話題に

株式会社KOYA.labが運営する「KOYA.lab」は、アウトドア向けの小型トレーラーハウスのレンタル・移動式ホテル事業を展開しています。

家業の建設会社で常務も務めている代表取締役の岡崎慶太氏は、本別町の絶景を楽しむ方を増やしたいという想いから、建設会社の経験・知識も活かせるKOYA.labを立ち上げました。

本別町に対する深い地元愛から多くの地元企業と提携・コラボをおこなっていますが、それが大きな話題を呼び、テレビや新聞でも数多くの取材を受けています。

株式会社ゴウツゲストハウジーズ:ビジネスコンテスト大賞受賞で行政と連携

株式会社ゴウツゲストハウジーズが運営する「豆柴の宿 アサリハウス」は、空き家となっていた古民家をリノベーションしたゲストハウスを経営しています。

もともとは法人営業をしていた代表取締役の江上尚氏は、社会課題の解決につながるような起業を検討していました。

雑誌「ソトコト」の江津市のUIターン者の記事を読んだことがきっかけで、移住準備を進めながら、2015年江津ビジネスコンテストの応募したところ無事に大賞を受賞。

江津市には宿泊施設が少ない一方で空き家が多く存在している状況だったため、借りた築130年以上の古民家をリノベーションし、ゲストハウスとして生まれ変わらせました。

大賞を受賞したことで行政から手厚いサポートを受けたほか、地元民からも熱心な支持を集めていることで大きな成功につながっています。

台雲酒造合同会社:島根から海外進出へ

台雲酒造合同会社では、戦前の台湾で開発された蓬莱米「台中六十五号」を使用した日本酒を世界的に展開しています。

台湾出身の代表社員である陳韋仁氏は、日本酒に衝撃を受けたことがきっかけで、さまざまな酒造会社でノウハウを学びながら同事業を立ち上げました。

輸出専用の免許であることから現在の販路は台湾と香港のみであるものの、オーストラリアや東南アジアにも展開を広げていくとしています。

株式会社Ridun:多くの消費者から支持を集めるりんご農園

株式会社Ridunでは、青森県弘前市でりんご農園の運営・生産・加工・販売・PRを手がけています。

代表取締役の永井温子氏は、知り合いの訃報がきっかけで都内から地元に戻り、地域おこし協力隊の「りんご農家を増やす」というミッションに向き合うようになりました。

その中で自然とりんご農家になりたいという想いが芽生え、起業します。

前職の某大手広告代理店で培った営業やPRの経験を活かし、りんご農家の域を超えて、商品開発から販売まで幅広くおこなっています。

マイナーな品種の魅力も積極的に発信しており、女性や若い消費者から支持を集めています。

シタテル株式会社:消費者のニーズと工場・職人をつなげるマッチングビジネス

熊本県発のベンチャー企業シタテル株式会社では、衣服が欲しい個人・企業と衣服を生産できる工場・職人をつなげるマッチングビジネスを展開しています。

代表取締役の河野秀和氏は、ニーズに応えられるはずの工場・職人が消費者と知り合う機会が少ないことや新品の服が廃棄されていくアパレル業界の課題に遭遇し、起業をしました。

シリコンバレーで積み重ねてきた経験に基づくIT技術を駆使した同社のマッチングビジネスは、アパレル業界の課題解消や地方創生につながるため、多くの方から支持されています。

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地方起業をする際に利用できる支援制度

国は地方の活性化のため、地方での起業をする方向けの公的なサポートを用意しています。

もちろん利用するための条件は存在しますが、起業をする際の心強い支援制度となっているため、自身に当てはまるようであれば積極的に活用しましょう。

ここでは重要な3つの支援制度をご紹介します。

起業支援金制度

起業支援金制度は、以下2つの条件を満たす場合に上限200万円として、起業の経費の半額を支給する制度です。

  1. 新たに起業する場合(次のア~ウすべてを満たすことが必要)
    ア.東京圏以外の道府県又は東京圏内の 条件不利地域において社会的事業の起業を行うこと。
    イ.国の交付決定日以降、補助事業期間完了日までに、個人開業届又は法人の設立を行うこと。
    ウ.起業地の都道府県内に居住していること、又は居住する予定であること。
  2. 事業承継又は第二創業する場合(次のア~ウすべてを満たすことが必要)
    ア.東京圏以外の道府県又は東京圏の 条件不利地域において、Society5.0関連業種等の付加価値の高い分野で、社会的事業を 事業承継又は第二創業により実施すること。
    イ.国の交付決定日以降、補助事業期間完了日までに、事業承継又は第二創業を行うもの。
    ウ.本事業を行う都道府県内に居住していること、又は居住する予定であること。
    出典:地方創生「起業支援金」

あくまでも起業支援金制度は、地方創生を目的としているため、東京都・埼玉県・千葉県・神奈川県の都心部では活用できません。

地方での起業をおこなう方にはおすすめの制度だといえるため、条件を満たしている場合は申請すると良いでしょう。

移住支援金制度

移住支援金制度は、東京23区に在住または通勤する方が地方に移住・起業もしくは就業等をおこなう場合に支援金(最大60万円)が支給されます。

支給される額・条件は、自治体によって異なるため、あらかじめ確認が必要ですが、主な条件は以下のとおりです。

出典:地方創生「移住支援金」

移住支援金で定義されている「東京圏外」は、東京都・埼玉県・千葉県・神奈川県のことを意味します。

また起業する方だけでなく、都心部から地方に就業する方も支給の対象になっているのが特徴です。

地方で起業する方、就業する方にはおすすめの支援金制度なので、申請漏れがないようにしましょう。

ローカルスタートアップ支援制度

ローカルスタートアップ支援制度は、地域資源の活用・地域課題の解決を目的とした支援制度であり、総務省によって運営されています。

起業の企画から立ち上げなど以下4段階ごとの支援がおこなわれています。

【事業の企画】

  • 特別交付税(措置率0.8)
  • 創業支援等事業計画の作成
  • 創業塾、創業セミナー、研修の開催
  • ビジネスコンテスト

【立ち上げ準備】

  • 特別交付税(措置率0.8)
  • 地域資源の調査分析
  • ビジネスモデル調査分析
  • 法人設立等に係る経費
  • オフィスの賃貸料
  • インキュベーション施設

【事業立ち上げ】

  • 国庫補助(補助率1/2~9/10)
  • 特別交付税(措置率0.5)
  • ローカル10,000プロジェクトを活用した初期投資

【フォローアップ】

またローカル10,000プロジェクトでは、最大1,500万円が融資されますが、以下4つの面から審査に通過する必要があります。

  • 地域密着型(地域資源の活用)
  • 地域課題への対応(公共的な課題の解決)
  • 融資、クラウドファンディング等
  • 新規性(新規事業)

起業は多くのコストが発生しますが、このローカルスタートアップ支援制度を活用すれば多岐にわたる支援を受けられるため、効率的に準備を進めていくことができます。

審査に合格する必要があるものの、メリットが大きい制度であるため、地方での起業を検討している方は審査に申し込んでも損はないでしょう。

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地方自治体がおこなう地方起業支援制度

地域活性化を目的として全国の地方自治体が起業家のための支援制度を充実させている傾向にあります。

ここでは主な地方起業支援制度をご紹介していきます。

和歌山県

和歌山県では、起業家・後継者向けにわかやま地域課題解決型起業支援事業が提供されています。

公益財団法人わかやま産業振興財団によって運営されており、主に以下の支援をおこなっています。

デジタル技術を活用した起業・創業もしくは第二創業が条件となり、審査に合格する必要があります。

富山県

富山県では、富山県内の起業を対象としたワクワクチャレンジ創業支援事業が実施されています。

ビジネスの分野を問わないのが最大の特徴であり、以下の条件を満たしたうえで審査に合格すれば、最大100万円が支給されます。

出典:富山県「起業に関する補助制度のご案内(令和6年度)」

支給対象となる経費は、機械設備費・店舗改装費・委託費・専門家謝金・人件費など多岐にわたるため、使い勝手のいい制度です。

秋田県

秋田県では、秋田県内での起業を予定する40歳未満を対象に起業支援事業費補助金(若者起業家応援枠)を提供しています。

この制度では、県外から秋田県内に転居・起業する方に最大100万円、秋田県内に転居後36か月以内の方・県内の地域おこし協力隊の経験者に最大150万円が支給されます。

募集対象の方・事業の幅が広いため、多くの方が申請できるものの、審査に合格する必要があります。

出典:秋田県「起業支援事業費補助金(若者起業家応援枠)募集概要」

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北海道

北海道でも起業家向けの「地域課題解決型起業支援事業」が開催されており、最大200万円が支給されます。

デジタル技術を活用する事業が対象となるほか、以下の条件をすべて満たしたうえで審査に通過しなければなりません。

出典:北海道『令和6年度「地域課題解決型起業支援事業」に係る交付対象事業者の募集について』

また申請には事業計画が必須なので、考えているビジネスモデルの魅力が伝わりやすくなるように、専門家に相談するのもいいでしょう。

鳥取県

鳥取県では、革新的なビジネスをおこなおうとする起業家を対象に「鳥取県起業創業トライ補助金」を開催しています。

申請可能な分野の制限は設けられておらず、審査に通過すれば最大300万円が支給されます。

申請できる対象者は、以下のとおりです。

出典:鳥取県「鳥取県起業創業トライ補助金」

また書類の審査後、通過者はプレゼンテーション審査をおこなう必要があり、そこで合格できれば正式に支給が決定されます。

静岡県

静岡県では、地域創生起業支援金が開催されており、地域課題の解決を図れる事業を始める方を対象に最大200万円を支給しています。

条件は、内閣府が掲げるSociety5.0(AIやloT等の技術を活用した社会システムづくり)と以下に該当している必要があります。

出典:公益財団法人静岡県産業振興財団「令和6年度 地域創生起業支援金のご案内」

申請には交付申請書・事業計画書・市町意見書が必須となりますが、起業や事業計画書策定に必要な知識に関するセミナーが開催されています。

静岡県で起業を検討している方は、活用するといいでしょう。

まとめ

今回は近年注目を集める地方起業のメリット・デメリット、成功事例、支援制度をご紹介しました。

地方起業には都心にないメリットが数多くあるものの、どちらが自身に向いているのかを起業前に十分に比較検討することが大切です。

また地方起業の場合でも、その地域の需要を満たしていない・すでに老舗企業が独占状態にあるといったケースでは新規参入が厳しいため、事前のリサーチも必要不可欠となります。

比較検討したうえで地方起業が向いていることが明確な方は、地方を活かしたビジネスモデルで起業すると良いでしょう。

なおGLUGでは、障害福祉・飲食の領域において開業から経営改善までトータルで支援しています。

1,000社以上のご相談に対応しており、無料相談のほか、支援実績や収支シミュレーションもおこなっています。

福祉事業について詳しく知りたい方はこちらのページもご確認ください。

地方起業の場合も空きのあるエリアをご案内可能ですので、少しでもご興味をお持ちの方は弊社までお問い合わせください。

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担当者T.Aのイラスト

記事の監修者

平林 英雄

行政書士・保育士・AFP

新卒でコンサルティング会社に入社し、10年間にわたり中小企業の経営計画策定や新規事業の立ち上げ支援に従事。飲食、介護、福祉分野のチェーン本部を経験した後、独立し行政書士としての活動を開始。
現在は法人設立や資金調達などの創業支援、許認可取得や補助金申請などの中小企業支援をおこなっている。2021年より中小企業庁の認定経営革新等支援機関。