訪問看護師の役割とは?在宅医療を支える専門職の仕事と求められる力を徹底解説

最終更新日:2025年12月4日

訪問看護師の役割とは?在宅医療を支える専門職の仕事と求められる力を徹底解説

訪問看護師は、病院とは異なる環境で利用者の暮らしに寄り添いながら支援する専門性の高い役割を担っています。

国の在宅ケアの推進などによって需要が高まっていますが、具体的にどのような役割があるのか分からない方もいるのではないでしょうか。

そこで今回は訪問看護師の基礎知識や主な役割、病院勤務との違いなどを紹介していきます。

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訪問看護師の役割とは?

ここでは訪問看護師の基礎知識を紹介していきます。

“生活の場”で看護を提供する専門職

訪問看護師は、病院ではなく“利用者の自宅”という生活の場で看護を提供する専門職です。

自宅は医療機器が限られ、動線や衛生環境も病棟とは大きく異なるため、状況に応じて安全で適切なケアを組み立てる力が求められます。

病棟では病状管理が中心ですが、訪問看護では利用者の生活全体を見据える視点が欠かせません。

服薬や症状観察に加え、食事・睡眠・生活リズム、家族関係など日常と密接に関わる部分まで総合的に判断し、在宅で暮らし続けるための支援をおこなう点が最大の特徴だといえます。

医師の指示書をもとに在宅療養者を支える役割

訪問看護師は、医師が発行する「訪問看護指示書」に基づき、利用者へ必要な医療的ケアを提供します。

利用者の自宅では病状の変化を捉えにくいため、医師との連携はとくに重要です。定期的な情報共有に加え、急変時には速やかに報告し、必要な指示を受けて適切に対応します。

医師と利用者をつなぐ在宅医療の要として、生活の場で安全に療養を続けられる環境を支えることが訪問看護師の大きな役割です。

訪問看護師が増えている背景

訪問看護師が増えている背景には、高齢化の進行と医療政策の転換があります。医療費抑制の方針のもと病床削減や入院期間の短縮が進み、国は在宅ケアへの移行を推し進めています。

その結果、自宅で療養する高齢者や医療的ケアを必要とする人が増え、訪問看護の需要は急速に拡大しています。

また、終末期を住み慣れた自宅で過ごしたいというニーズも高まっており、症状緩和や家族支援など訪問看護師が担う役割は一段と広がっています。

こうした社会の変化により、訪問看護師は地域での医療を支える上で欠かせない存在となっています。

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訪問看護師に求められる5つの専門的な役割

ここでは訪問看護師に求められている主な5つの役割を説明していきます。

①在宅療養者の状態を総合的にアセスメントする役割

訪問看護師に求められる重要な役割の1つが利用者へのアセスメントです。アセスメントとは、利用者の心身の状態や生活状況を総合的に把握し、必要な支援を判断するための専門的な評価を指します。

アセスメントでは病状だけではなく、全身状態・精神状態・生活環境・家族構成など多岐にわたる内容を把握する必要があります。

利用者宅では病院のように24時間スタッフが常駐しているわけではなく、訪問する時間も限られるため、小さな変化が見落としやすくなります。

そのため、利用者の呼吸・食事・睡眠などの変化を丁寧に観察し、悪化の兆候を早期に察知するリスク管理が欠かせません。

また、このアセスメントが訪問回数やケア内容の決定に直結するため、訪問看護の質は評価の精度に大きく左右されます。

②医療処置・治療継続を家庭で支える役割

家庭での療養を支えるうえで欠かせないのが訪問看護師による医療的なケアと治療を適切に続けるためのサポートです。

利用者宅では、点滴や創傷ケア、バルーン管理、褥瘡予防などの多様な医療的なケアを安全におこなう必要があります。

また在宅酸素や人工呼吸器、吸引器といった医療機器を正しく運用し、誤作動やトラブルを防ぐための対応も重要です。

病院のように常時スタッフがいる環境ではないため、機器管理のポイントや緊急時の対応方法を家族とも共有し、安心して使える状態を保つことも求められています。

さらに利用者の薬の管理やセルフケアの方法を整え、家庭で治療を続けられる体制を支えていきます。

③日常生活を維持するための生活支援の役割

在宅療養を続けるためには、医療だけでなく日常生活を安定して送れる環境づくりが欠かせません。

訪問看護師は利用者に以下のような日常生活を支えるケアを提供することで、利用者の心身の負担を減らします。

  • 清潔ケア(清拭・入浴介助)
  • 排泄ケア
  • 服薬管理など

また食事・移動・トイレなど日常の基本動作(ADL)や買い物・家事・金銭管理といった生活を営むための動作(IADL)を維持・改善できるようにサポートする支援も重要です。

さらに家族の介護の負担を軽くするために必要な方法も助言し、無理なく在宅療養を続けられる体制づくりにつなげます。

④本人・家族の意思決定を支える役割

訪問看護では、医療的なケアだけでなく「どんな生活を送りたいか」という利用者本人やその家族の意思を尊重することが重要です。

訪問看護師は、本人や家族の価値観や希望を丁寧に聞き取り、治療・生活・介護の選択肢をともに整理していきます。

将来の医療やケアを事前に話し合うACP(アドバンス・ケア・プランニング)の支援も欠かせません。

特に終末期は、延命処置の希望や最期を迎える場所、家族の意向など複雑な判断が伴います。

訪問看護師は医療と生活の両面から必要な情報を提供し、本人・家族が納得して意思決定できるよう寄り添いながら支えていきます。

⑤他職種と連携し、在宅チームをつなぐ役割

訪問看護では、利用者の状態や必要な支援に応じて、多職種がチーム体制で連携して対応します。

医師、ケアマネージャー、リハビリ職、薬剤師など関わる職種は多岐にわたりますが、訪問看護師は利用者の体調変化を最も近くで把握しやすい立場にあり、情報のハブとして中心的な役割を担います。

さまざまな職種で支援内容を話し合う会議のカンファレンスでの状況共有や記録・報告書による情報伝達によって、関わる職種が同じ方針でサポートできるよう調整することが必要です。

連携が上手く機能することで、医療・生活・介護が一体的に整い、利用者が自宅で安心して生活を続けられる環境づくりにつながります。

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病院と訪問看護の“決定的な違い”

病院勤務と訪問看護勤務では求められるスキル・対応が大きく異なります。ここでは病院勤務と訪問看護勤務の主な違いを解説していきます。

単独で判断することが多い

病院勤務では、医師や同僚と情報を共有しながら判断する場面が多い一方、訪問看護では利用者宅を訪れた看護師が1人で状況を見極める必要があります。

利用者のわずかな体調の変化に対して「経過観察でよいのか」「医師へ連絡すべきか」「救急搬送を検討すべきか」などをすみやかに判断する力が求められます。

こうした判断を誤らないためには、訪問前の情報整理に加え、経験によって積み重ねた“判断の引き出し”が欠かせません。

訪問看護では看護師の判断が利用者の安全に直結するため、病院勤務以上に高度な観察力と判断力が問われるのです。

ただし、看護師2人以上で利用者宅に向かう同行訪問を取り入れている訪問看護ステーションもあるため、経験が浅い看護師はそうした訪問看護ステーションを選ぶと良いでしょう。

使える設備・道具が限られるため応用力が必要

病院勤務と訪問看護の大きな違いのひとつが「設備や道具が限られた環境の中でケアをおこなう」という点です。

病院では必要な医療器具や衛生用品などが十分に用意されていますが、訪問看護では看護師が持参できる道具・機器にも限りがあり、利用者の自宅にあるものも活かしながら医療的なケアを提供する必要があります。

またスペースの広さや照明の明るさなどの環境は利用者の自宅ごとに大きく異なり、病院での方法がそのまま適用できるとは限りません。

限られた条件の中で最適な方法を選べるかどうかが、訪問看護における重要なスキルとなります。

医療的ケアと生活支援の両立が重要

病院では治療の効果や安全性を最優先しますが、訪問看護では利用者の“生活そのもの”も含めて総合的に支援する視点が求められます。

たとえば医療的なケアをおこなうだけでなく、食事・睡眠・排泄といった日常の営みを無理なく続けられる状態を整えることが重要です。

そのうえで医療的なケアが生活に負担をかけていないか、逆に生活支援が症状悪化を招かないかなど、医療と生活のバランスを見極めながら支援をおこないます。

多様な年齢・疾患を診る包括的スキルが必要

訪問看護は、病院のように診療科や年齢層が分かれているわけではありません。訪問先には、小児から高齢者まで幅広い年代の利用者が存在し、抱えている疾患も慢性疾患、認知症、精神疾患、難病、終末期など多岐にわたります。

そのため、訪問看護師には特定分野に限らない“包括的なスキル”が求められます。たとえば、小児では発達段階に応じた観察や家族支援が重要になり、高齢者では複数の疾患が重なった状態を踏まえた上で支援を提供する必要があります。

また精神疾患の場合は、症状の変動や環境の影響にも注意が必要です。このように、年代・疾患・生活背景が一人ひとり異なるため、医療的視点と生活支援の双方から柔軟に対応する力が欠かせません。

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まとめ

訪問看護は、医療と生活の両面から利用者を支える専門性の高い仕事であり、病院とは異なる判断や幅広い対応力が求められます。

利用者と密接にかかわりながら、より質の高い支援を追求したいと考える方にとって、訪問看護は大きなやりがいを感じられる領域といえます。

自分が理想とする支援を実現したい方は、訪問看護ステーションを自ら開業するという選択肢もあります。

GLUGでは、これまで1,000社以上の就労継続支援A型事業所の開業・運営を支援してきた実績を持ち、そのノウハウをもとに訪問看護の立ち上げや運営サポートもおこなっています。

訪問看護事業の開業をご検討中の方は、ぜひお問い合わせフォームからご相談ください。

担当者T.Aのイラスト

記事の監修者

T.A

社会福祉士、社会教育主事、サービス管理責任者

福祉系大学卒業後、社会福祉法人にて就労継続支援A型事業の立ち上げにジョイン。業務指導と併せて商品開発や営業に従事。また同法人にて放課後等デイサービス事業や相談支援事業、就労継続支援B型事業などの立ち上げをおこなう。
その後、特例子会社にてBPO業務管理や障がいのあるメンバーのマネジメントや採用に携わり、現在は福祉コンサルティング会社にて福祉事業のSVとしてクライアントの運営サポートをおこなっている。