起業準備で必ずやるべきことリスト10選とやっておくといいことを紹介!

2024年10月18日

起業準備で必ずやるべきことリスト10選とやっておくといいことを紹介!

多くの起業家が起業を目指していますが、起業の準備を事前に知っておかなければ効率的に進められず、起業のスケジュールが後ろ倒しになってしまうおそれがあります。

今回は起業に必要な主な準備とその流れ、やっておくと良いこと、起業に関するよくある質問などを紹介していきます。

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起業準備でやるべきことリスト

起業準備でおこなうべき主な対応は、以下のとおりです。

  • 起業の目的・理由を固める
  • 市場や競合・顧客の調査をする
  • 商材や強みを考える
  • 事業計画書を作成する
  • 家族や知人の理解を得る
  • 個人事業主か法人を設立するかを決める
  • 資金計画をつくる
  • 会社の辞めかたや開業時期を検討する
  • 余裕を持った資金調達をおこなう
  • Webサイトやパンフレットなどを用意する

それぞれ詳しく説明していきます。

資金調達の流れなども知りたい方は、以下の記事も併せてご覧ください。
独立開業したい人は知っておくべきこと!流れや資金調達の方法も解説

起業の目的・理由を固める

起業の準備の第一歩として、まずは起業する目的や理由を明確化しましょう。

「誰かに従いたくない」「何となく社長はカッコいいから」などのような個人的なことではなく、「〇〇という悩みを解決したい」といった多くの方から支持を集められるような意義のある目的・理由を考えることが望ましいです。

起業の目的・理由が明確であればビジネスの再現性や周囲からの信頼性も高くなり、資金調達も成功しやすくなるでしょう。

市場や競合・顧客の調査をする

どんなに起業の目的・理由が明確でも提供する商品・サービスに需要がなければ安定した経営ができないため、市場や競合、顧客を調査したうえで展開するビジネスを決めましょう。

市場調査は多くの企業がインターネットのアンケートやインタビュー、商品の試作品の体験イベントなどでメインターゲットとして想定する顧客の実際の声を集めています。

競合調査は、競合として想定する他社の商品・サービスを実際に顧客として一時的に利用することで強み・弱みを把握できるため、自社の独自性を強化しやすくなります。

商材や強みを考える

市場・競合・顧客の需要がある商品・サービスでも競合他社と差別化を図ることができなければ、思うように市場でシェアを伸ばせないため、独自の強みを考えることが大切です。

独自の強みといっても革新的な強みを打ち出さなければならないということはなく、異業種や海外の成功事例を参入する市場のビジネスに組み合わせることで独自性を出すことができます。

競合他社の弱みや欠けている部分を自社では強めると顧客からの支持を集めやすい傾向にあります。

事業計画書を作成する

事業計画書とは、起業の目的や成長していくための戦略、想定する売上などを記載する計画書のことであり、必ずしもスケジュール通りにいくとは限りませんが、用意しておくことでトラブルが発生した場合でも軌道修正しやすくなります。

市場調査の結果など客観的なデータが盛り込まれた再現性が高い事業計画書であれば、資金調達の出資先も安心できるため、資金調達も成功しやすくなるでしょう。

家族や知人の理解を得る

起業しても必ずしも成功するとは限らないため、心配になる家族や知人も出てきますが、本人たちが意図せずに起業の大きな障壁になってしまうケースもあり、十分に理解を得ることが大切です。

特に家庭を築いている場合、起業が失敗すると自分自身の日常生活にも多大な悪影響を及ぼしてしまうおそれがあるため、どれぐらい成功しやすいのか、どういった場合に撤退すればリスクを最小限に抑えられるのかなどを説明し安心させましょう。

個人事業主か法人を設立するかを決める

起業の準備を進める段階で個人事業主として起業するのか、それとも株式会社などの法人を設立して起業するのかを決めましょう。

個人事業主と法人では手続き方法や起業手続きで発生する金額、信頼性に大きな違いがあるため、展開するビジネスの種類や規模に基づいて熟考することが大切です。

株式会社を設立する場合は22万円から25万円程度の費用が発生しますが、事業の目的や所在地などを示した定款が一般公開されるため社会的な信頼が厚く、金融機関や取引先からの評価も高くなる傾向にあります。

個人事業主の場合はインターネットで申請すれば特に開業に費用が発生しないため、気軽に起業しやすいというメリットがある一方で、登記しない仕組みであるため社会的な信頼が低いという特徴があり、実績作りが重要になります。

詳しく法人と個人事業主の違いを知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
起業のメリット・デメリットとは?税金面や会社設立、個人事業主について解説

資金計画をつくる

資金計画とは経営に必要な支出や想定される売上などを記載した計画書のことであり、思い描いていた経営を成功させるためには資金の流れを明確に把握しておく必要がありますが、そんな場合に役立ちます。

資金計画は、以下の資金を正確に把握した上で収支予測と資金繰りの方法を考えましょう。

  • 開業資金
  • 毎月の運転資金
  • 自己資金と資金調達で必要な資金

会社の辞めかたや開業時期を検討する

資金計画まで策定した後は、会社を辞めるタイミングと開業する時期を考えましょう。

特に株式会社の場合は提出する書類が多く、申請から受理までに1ヶ月近くかかる傾向にあるため、会社の引継ぎや有給消化のタイミングも合わせて総合的に考えることが望ましいです。

また資金調達に時間がかかりそうな場合も開業時期に含めて考えることが大切であり、資金調達が難航した場合は開業時期もずれてしまうため、余裕をもったスケジュールを組むようにしましょう。

資金調達をおこなう

資金計画を作成した際に判明した不足資金を確保するために、資金調達をおこないましょう。

資金調達の方法は主に以下の通りです。

  • 金融機関で融資を受ける
  • 投資家やVCから出資を受ける
  • クラウドファンディングを利用する
  • 補助金・助成金を活用するなど

資金調達の方法はさまざまですが、特におすすめなのが日本政策金融公庫の創業融資であり、十分な実績がない起業家でも審査に通過しやすいという大きな特徴があります。

また返済期間は設備資金が20年以内、運転資金は10年以内と長いため、十分な売上が発生しづらい創業初期の負担を軽減できます。

Webサイトやパンフレットなどを用意する

どんなに優れた商品・サービスを展開している企業でも誰もその存在を知らなければ利益を確保できないため、起業準備と同時にWebサイトやパンフレットなど認知度を上げるための制作物を用意しましょう。

書籍などで勉強しながら自分でWebサイトやパンフレットを制作することもできるものの、一定以上のクオリティに達していなければ企業としての信頼性が揺らいでしまうため、時間がない・心配といった方は外注業者に依頼することが望ましいです。

なおWebサイトやパンフレットなどで発生する費用は開業資金に分類されるため、資金計画に忘れずに記載しておきましょう。

起業準備でやっておくといいこと

起業準備の大まかな流れは前述したとおりですが、他にも事前にやっておくと起業後の経営が安定する対応があります。

ここでは起業準備でやっておくと経営にプラスになる主な対応を紹介していきます

起業で成功するためのポイントを知りたい方は、以下の記事も併せてご覧ください。
起業するには?成功のための5ステップ、必要な手続きをわかりやすく解説

人脈を広げる

起業してもすぐに顧客を確保できるとは限らないため、起業準備を進めながら同時並行で人脈を広げていくことが望ましいです。

いきなり顧客を確保しようとするとハードルが高いため、あくまでも人脈を広げることを目的にセミナーや交流会などに参加し、徐々にでも知り合いを増やしていきましょう。

「知り合いを増やすことと顧客を確保することに何の関係が……」と思うかもしれませんが、知り合いを増やすことで顧客を紹介してもらえる機会もおのずと増えていきます。

クレジットカードを作っておく

まだクレジットカードを持っていない場合は、会社をやめる前に必ず作るようにしておきましょう。

クレジットカードは現年収や過去の信用情報に基づいて発行審査がおこなわれますが、起業のために退職した直後では一時的に毎月の収入が不安定になるため、カード会社から「返済能力に不安がある」と判断され、発行が見送られてしまうことも珍しくありません。

そのため、退職前の会社員として年収が安定している状態でクレジットカードを作っておくと良いでしょう。

また法人用クレジットカードは経費精算が効率的におこなえるというメリットがあるため、起業後に売り上げが安定してきたタイミングで作っておくことが望ましいです。

広告を活用する

広告を活用すると狙ったメインターゲットに商品・サービスを自然な形で紹介しやすくなるため、起業前から広告の勉強をしておくと良いでしょう。

Google広告・Facebook広告・LINE広告など様々な種類がありますが、広告費があまりにも安すぎたり期間を絞り過ぎたりするとあまり効果が見込めません。

一方、適切な予算と期間で出稿することができれば、効率的に安定した集客を狙えます。

創業初期はコストが負担になりやすい時期であり、経営を安定させることの方が優先度が高くなりますが、安定した売り上げを確保できるようになったタイミングで広告の活用を検討すると良いでしょう。

会計ソフトを活用する

起業後は売り上げなどに基づく税金を国に納める必要がありますが、取引の記録や帳簿の作成・保管などの会計業務は事業の拡大に比例して負担が大きくなっていきやすいため、会計ソフトを活用するようにしましょう。

会計ソフトであれば必要項目を入力するだけで自動的に帳簿を作成してくれるほか、銀行口座やクレジットカードの連携で明細などが自動的に反映されるなどの機能が備わっているため、会計業務の負担を大幅に軽減できます。

起業の準備についてよくある質問

起業するときは誰に相談すればいいの?

初めての起業で不安な場合は、商工会・商工会議所、日本政策金融公庫、税理士やコンサルタントなどの専門家に相談しましょう。

起業する際の手続き方法を詳しく教えてもらえるため、不安や疑問点が解消しやすくなります。

個人事業主になるためには誰に相談すべき?

個人事業主として起業を考えている場合は、商工会・商工会議所に相談しましょう。

商工会・商工会議所は、地域活性化のための活動をしている組織であり、そうした目的から個人事業主を目指している起業家の相談対応も受け付けています。

ビジネスについての相談は誰にすればいい?

知人の経営者やコンサルタントに相談すると良いでしょう。

周囲に経営者がいない場合は、コンサルタントへの相談が望ましく、成功事例に基づく的確なアドバイスをもらえます。

起業を検討中ならぜひご相談ください

GLUGでは障害福祉・飲食の領域において開業から経営改善までトータルで支援しており、1,000社以上のご相談に対応しています。
無料相談のほか、支援実績や収支シミュレーションもおこなっておりますので、少しでもご興味をお持ちの方は弊社までお問い合わせください。

まとめ

複雑なように見える起業の準備ですが、事前に大まかな流れを知っておくことで効率的に起業を進めれやすくなります。

初めての起業で不明点がある場合は、商工会・商工会議所、日本政策金融公庫、税理士やコンサルタントなどの専門家への相談望ましく、豊富な経験や知識に基づく的確なアドバイスがもらえます。

また初めての起業でも最初から安定した経営をおこないたい場合は、フランチャイズで起業することも検討しましょう。

フランチャイズであれば本部が経営ノウハウを提供しているほか、仕入れや集客サポートなどもおこなっているため、初めての起業でも安定した経営がしやすい傾向にあります。

なお、GLUGでは福祉・飲食の領域に特化して開業から運営までトータルでサポートしています。

福祉事業やGLUGのサポートについて詳しく知りたい方はこちらのページもご確認ください。

担当者T.Aのイラスト

記事の監修者

平林 英雄

行政書士・保育士・AFP

新卒でコンサルティング会社に入社し、10年間にわたり中小企業の経営計画策定や新規事業の立ち上げ支援に従事。飲食、介護、福祉分野のチェーン本部を経験した後、独立し行政書士としての活動を開始。
現在は法人設立や資金調達などの創業支援、許認可取得や補助金申請などの中小企業支援をおこなっている。2021年より中小企業庁の認定経営革新等支援機関。