フランチャイズ(FC)の意味とは?仕組みやメリット・デメリットと開業についてわかりやすく解説

2024年4月9日

フランチャイズ(FC)の意味とは?仕組みやメリット・開業についてわかりやすく解説

フランチャイズ(FC)という言葉について、聞いたことはあるものの、仕組みなどの詳しい内容が分からないという人が多いのではないでしょうか。

この記事では、フランチャイズとは一体どういうものなのか?どんな業種があるのか?などの基本的な内容や、開業の流れ、開業時の注意点、メリット・デメリットなどについてもご紹介します。

是非参考にしてみてください。

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フランチャイズとは?仕組みや市場規模について

フランチャイズ(FC)とは、加盟店(フランチャイジー)が本部(フランチャイザー)に対して加盟金やロイヤリティなどの対価を支払うことで、本部が持っている商標を使用する権利や商品・サービスの販売権、経営のサポートなどを受けることができる仕組みの事業形態です。

加盟店になることで、本部が今まで培ってきた経営に関するノウハウやブランド力を活用することができるため、自分で一から開業にチャレンジするよりも短期間で安心して独立開業にチャレンジすることができます。

しかし開業するにあたって、実際に現在のフランチャイズの市場規模がどうなっているのか、気になるポイントになってくるかと思います。

日本フランチャイズチェーン協会「フランチャイズチェーン統計調査」より、2022年度調査

日本フランチャイズチェーン協会の発表した「2022 年度フランチャイズチェーン統計調査」によると、日本国内のフランチャイズチェーン数は1,282チェーンとなり前年比で-0.3%(4チェーン減)、総店舗数は24万9,316店舗となり前年比で-0.4%(972店舗減)と、チェーン数や店舗数ではともに3年連続で減少しました。

しかしながら、売上高に注目すると26兆9,880億円となり前年比で+4.3%(1兆1,071億円増)と2年連続で増加しています。

また、売上高に関しては、コンビニエンスストアをはじめとする小売業や外食業、サービス業のどの業種も増加しています。

フランチャイズの業種例

では、フランチャイズにはどのような業種があるでしょうか?

多くの人が真っ先に思い浮かべるのは、大手コンビニエンスストアのチェーンかと思います。

しかし実際には、フランチャイズは様々な業種で採用されています。

例えばコンビニやアパレルショップなどの小売業、ファーストフードやレストランなどの外食業、クリーニング屋や学習塾などのサービス業などが挙げられます。

このようにフランチャイズは、ここで挙げただけでも幅広いジャンルを展開していることがわかります。

いざフランチャイズを検討するという状況の時に、自分が得意な業種だけでなく、どのような仕事をすることで自分がやりがいを感じられるのかなどを考えておけば、自身の個性に合った選択ができるのではないでしょうか。

以下、業種について細かくまとめたので、参考にしてください。

  • 小売業
    コンビニエンスストア、通信販売、アパレルショップ、菓子屋、パン屋、本屋、家具や家電の販売、スポーツ用品店
  • 外食業
    ファーストフード(テイクアウトの寿司店や弁当屋、ラーメン屋、カレー屋、牛丼屋、ハンバーガー屋、アイスクリーム屋)、各種レストラン、居酒屋、コーヒーショップ
  • サービス業
    クリーンサービス、クリーニング屋、美容室、印刷・コピーサービス、ホテル、自動車整備、レンタル業、学習塾、カルチャースクール、ビルメンテナンス、リフォーム業

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フランチャイズでの開業の心得

フランチャイズは、独立開業をしたい気持ちはあるが知識やノウハウがないという人にピッタリの仕組みです。

なぜなら、フランチャイズの最大の強みは専門的な知識がない状況でも経営の手法を得ることが可能なためです。

通常であれば、加盟契約を結ぶと、本部から開業準備に関する研修や経営のマニュアルなどが提供され、商材の供給や経営指導などが継続的におこなわれます。

しかし、店舗の家賃や人件費、かかる経費など、実際に経営する時にかかる費用に関しては加盟店側の負担となります。

本部と加盟店は経営理念を共有することで、ビジネスパートナーとして対等に歩んでいく必要があります。

そこで、ここではフランチャイズで開業するにあたっての重要な心得を3つご紹介します。

フランチャイズが儲かると思いこまない

フランチャイズは安定しやすい開業方法といえますが、誰でもすぐに成功するというわけではありません。

「こちらが加盟金を支払うのだから、本部の人がすべてサポートしてくれるだろう」という思い込みは捨てたほうが良いでしょう。

加盟店と本部はあくまでも対等な関係であり、加盟契約によってお互いに信頼しあう事、業績の向上に向けて努力していくことが重要です。

事業の運営は自分自身で行うため、多かれ少なかれ責任が伴うことを忘れないようにしましょう。

そのためにも仕事に対して愛情ややりがいを持つことが大切です。

本部の経営理念に則る

フランチャイズの契約を結ぶことで、加盟店は本部の掲げる経営理念に賛同することになります。

本部としては加盟店に対して様々なノウハウや経営するにあたっての必要物資を供給することで加盟店を成功させること、加盟店としては本部のコンセプトに従って運営していくことが必要になります。

フランチャイズ本部として十分にノウハウを活かすためには、加盟店の好きなように店構えや品揃えを変えさせることは難しいため、独自開業と比べると自由度が低くなってしまう傾向にあることを理解しましょう。

マニュアルを守りながらも創意工夫を

本部のサポートがどんなに手厚くても、加盟店自身のモチベーションが低ければ経営は上手くいくはずはありません。

従業員のやる気や良い雰囲気が伝われば、たとえ同じ店構えや同じメニューを扱っていたとしても、店舗ごとに違いが出てくるはずです。

また、先ほど自由度に関してお話しましたが、独自開業と比べたらたしかに自由度は低くなるかもしれません。

しかし、色々な条件のもとでも創意工夫できるところはたくさんあります。

本部から提供されるマニュアルをネガティブな気持ちでただこなすのではなく、どのような店にしたいのか、ご自身でビジョンを考えることが、フランチャイズを成功させる力となります。

フランチャイズのメリット・デメリット

フランチャイズの加盟にも、本部と加盟店のどちらにもメリットがある一方で、デメリットも存在します。

ここでは加盟側(フランチャイジー)と本部(フランチャイザー)のそれぞれのメリット・デメリットについてご紹介します。

フランチャイズ加盟(フランチャイジー)のメリット

フランチャイズ加盟の最大のメリットは、本部からのサポートを受けることができる点です。

経営をするにあたっての指導や研修を、開業前だけでなく、開業後にも受けることができるため、スムーズに開業することができます。

必要な商品や原材料などは本部がまとめて仕入れるため、仕入れの手間が少ないことはもちろん、価格も抑えることができる可能性があります。

サービスの技術や知識なども本部から提供されるため、取引先の開拓が必要ないこともあり、自身が経験したことがない分野でも手を出しやすいという利点もあります。

また、本部の持つブランドイメージがあるため、それを利用することで集客面でのリスクの軽減や早い段階で収益を上げることが可能となります。

過去の運営から得た知見を用いて最適な設備を使うことも可能な上に、商品開発や宣伝活動に関しても本部が主導となって動くため、加盟店は自身の店舗経営に注力することができます。

独立開業の場合は、競合他社との価格競争についても頭を悩ませるポイントになると思いますが、フランチャイズ加盟であれば本部が市場調査を行った上で指導をしてくれているため安心材料の一つになるといえます。

また本部に実績がある場合は、金融機関からの信用も得やすくなるため、比較的簡単に資金調達ができます。

最初から資金繰りをしなければならない独立開業と比べたら、金銭の負担が少なくなることも安心できるポイントになります。

その他、フランチャイズ契約をする企業にもよりますが、開業資金の費用の一部を本部が負担してくれるという契約プランがある場合もあります。

本部の持つブランド力や世の中の認知度を利用することで顧客への安心感を与えることができるとともに、多くの利点を得た状況で開業できるのは、フランチャイズでの開業でしか得られないメリットということができるでしょう。

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フランチャイズ加盟(フランチャイジー)のデメリット

先ほどまで様々なメリットについてご紹介してきましたが、もちろんフランチャイズ加盟にもデメリットは存在します。

ブランドイメージを崩すことを防ぐため、本部から掲示されるノウハウはシステム化されています。

そこで掲示された条件の中で運営をする必要があるため、加盟する側としては独自性を出すのは難しくなります。

契約時に希望を伝えることは可能かとは思いますが、契約自体もシステム化された一律なものになるため、個別の希望を伝えても通すことは難しいでしょう。

そのため、独自開業と比べると経営の自由度については、どうしても低くなってしまいます。

自分で好きなように工夫して運営をしたいという方には、フランチャイズ加盟は向いていないかもしれません。

また、独自での開業とは異なる点としては、本部の経営状況やトラブルなどによるブランドイメージの低下などの影響を受けやすくなってくることもフランチャイズ加盟のデメリットになります。

金銭面では、想定していたより売上が上がらない場合でも加盟金やロイヤリティの支払い義務があることから、利益額が少なくなる可能性もあります。

契約途中での閉店については違約金が発生するという契約や、契約が終了しても一定期間は同業で開業が出来ないなどの制約があるなど、契約内容にも様々なものがあるので、本部を選ぶ際に注意してください。

本部(フランチャイザー)のメリット

フランチャイズ本部側のメリットとしては、加盟店から受け取る加盟金やロイヤリティが入ることはもちろん、店舗を運営するための人員が必要なくなるため、店舗運営に対する人件費を削減することができます。

物件費用などの開業時にかかるコストについてもフランチャイズ加盟店の負担となるため、直営店と比べるとコストの削減をすることができます。

また、広範囲に出店することができるため、自社のブランドイメージの向上や経営の効率化ができるのもメリットの一つといえるでしょう。

本部(フランチャイザー)のデメリット

本部のデメリットとしては、いくらマニュアルがあるとはいえ、直営店と比べると運営状況について目が行き届きにくくなるため、運営が正しく行われないことやサービスの質や内容に差が出てしまうことがあります。

それが要因となり、自社のブランドイメージが低下する可能性があります。

昨今ニュースでよく見るバイトテロなどのように、労働管理や食品衛生面について1店舗でも不適切な行動があるだけで、フランチャイズ本部全体のイメージが下がってしまうので、経営のリスクとしては非常に大きくなる可能性があります。

そういった面でも、たとえ加盟店でも従業員のマネジメントの徹底をすることで、本部のブランドイメージや顧客との信頼関係を守る必要があります。

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フランチャイズと直営店の違いは?

フランチャイズの場合、本部の運営企業とフランチャイズに加盟する個人または法人が契約を結ぶことで、本部のブランドや商標などの使用や商品・サービスの提供を受ける権利が得られる仕組みです。

加盟するのは法人や個人事業主だけでなく、独立を目指している個人である場合もあります。

フランチャイズ加盟した「オーナー」はフランチャイズ本部に雇用されているわけではなく、独立した経営者となります。

一方、直営店の場合、本部の運営企業自体が直接店舗の運営をしていくため、店舗や人材、店舗の設備なども全て自社で賄います。

店舗の責任者についてもほとんどの場合が「店長」などの役職についており、本部である企業に直接雇用をされています。

また、一部では本部と業務委託契約を結ぶことで店長を務めるというパターンもあります。

フランチャイズにはどんな人が向いている?

これまでメリットやデメリットなどについてお話してきましたが、実際にはどのような人がフランチャイズ加盟に適しているのでしょうか。

1番目に挙げられるのが、開業するにあたり、現状で資産が足りていない人です。

資産と言っても開業準備資金などのお金のことだけではなく、人脈や開業するにあたっての店舗、機械などの設備なども挙げられます。

これらの資産が潤沢にない人の場合でも、本部のサポートなどを受けられるフランチャイズのシステムは、オーナーになる人の味方となります。

次に、業種や事業のフィールドは問わず、独立をしたいと思っている人です。

今の状況を打開することで、自分自身で新たな道を開拓していきたいと考えている人にとっては、フランチャイズ加盟はピッタリの事業であると考えられます。

独立開業を検討してはいるけれど、個人事業主になることや法人を設立するのはハードルが高いと思っている方は、まずはフランチャイズチェーンにどのようなものがあるのか、システムはどのようになっているのかなどを確認してみてください。

ご自身に合ったフランチャイザーを見つけることで、独立開業への具体的なビジョンが描くことができるかもしれません。

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フランチャイズの開業に必要な資金は?

それでは、フランチャイズに加盟し開業する場合、どれほどの資金がかかるのでしょうか。

ここでは、初期費用と資金サポートの面からご紹介します。

初期費用は、業態や事業内容によってまったく違う

フランチャイズ加盟をして開業をすることを考えた時に、最初に必要となる資金は、本部に支払うべき加盟金と研修の費用、店舗を取得するにあたり必要になる資金、従業員の人件費、広告宣伝に必要な費用となります。

この費用に関しては、フランチャイズ本部の企業によって金額や内訳は異なります。

少額から始められる規模の業態もありますが、高額の設備投資がかかるため融資を受けることが必要となる業態もあります。

また、開業後のロイヤリティについても企業によっても金額が異なってくるため、検討する際はよく調べましょう。

資金のサポートがある場合も

資金が足りるかどうかなど、調べていると心配になってくる方は少なくないかと思います。

より早く開業資金についての詳細を知りたい場合は、本部に問い合わせをすることをオススメします。

例えば、コンビニエンスストアの必要資金については、加盟する人が建物や土地を所有している場合、加盟形態が数種類に分かれるということがあります。加盟形態に応じて金額も異なってきます。

加盟希望のフランチャイズは見つかっているのに、必要な資金が足りないという場合も、まずは本部企業に相談してみましょう。

融資のあっせんなどの資金面のサポート体制が整っている企業もあるため、資金面での問題解決に繋がるかもしれません。

とはいえ、開業から事業が軌道に乗るまでの期間はどうしても発生するため、それを加味して資金に余裕を持った状態で臨むことをオススメします。

フランチャイズ開業の流れとは?

ここではフランチャイズとして開業するにあたっての一連の流れをご紹介します。

フランチャイズの業種・業態を選ぶ

前述の通り、フランチャイズと一言で言っても業種や業態は様々あります。

フランチャイズチェーンを調べていくと、知名度の高いフランチャイズチェーンの他にも、多くのバリエーションが存在することが分かってきます。

まずは本部の情報を広範囲で集めて分析することで、自分が気になる業種や業態を絞り込んでいきましょう。

無料の説明会に参加する

業種や業態の絞り込みができたら、資料を取り寄せて各社の比較検討をしましょう。

また、本部が無料で開催している加盟の説明会などにも参加することで、より詳しい事業内容や収益、契約内容の大枠や開業前後のサポート内容についても知ることができます。

資料からは読み取れない雰囲気なども感じながら、最新情報なども入手できる上に、現場の生の声を聴くことができる良い機会といえます。

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フランチャイズ加盟済みの先輩オーナーに話を聞く

説明会に参加し、気になるフランチャイズ本部が見つかったら、本部に訪問し担当者と面談や面接をおこないましょう。

契約条件の審査を受けて、本契約への道のスタートです。

契約内容が明確になることで、契約に向けた店舗の立地調査や物件取得、事業計画書を作成するなどの踏み込んだ作業に入っていきます。

もし途中でわからないことなどがあった場合は、本部への遠慮は捨てて相談しながら進めることが必要です。

開業済みの店舗に訪れて、オーナーの実際の声を聞くことも良いでしょう。

経験者にしか分からない注意点などが知れる機会になるため、今後の経営に役立つでしょう。

フランチャイズ加盟契約し開業する

条件のすべてをクリアしたら、フランチャイズ本部と加盟契約を結んでいきます。

その際には、契約条件など、不利な点や不明な点がないか、改めて確認することが大切です。

契約を結んだら、本部から研修やノウハウの提供などを受け、開店に向けて店舗を準備していきます。

本部によって開業の準備や進行の流れは異なるため、細かい内容については本部と相談した上で進めていきましょう。

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フランチャイズ本部選びのコツとチェックすべきポイント

開業してから後悔をしないようにするためには、ご自身が納得した状態でフランチャイズ本部を選ぶことが重要です。

本部の選定の際には、説明会やセミナーなどに足を運んだりして色々な情報を集めることになるでしょう。

その中で、ご自身が加盟したいと思える本部がいくつか挙がってくるかと思いますが、何を本部選びの最終判断材料にしたら良いのでしょうか?

ここでは、フランチャイズ加盟にあたってチェックするべきポイントをご紹介します。

加盟する本部決定のためのチェックポイント

フランチャイズに加盟するにあたり、チェックすべきポイントは複数ありますが、少なくとも以下の5つの点を確認しておきましょう。

  1. 本部の経営状況が安定しているかどうか
  2.  現在開業している加盟店の収益状況はどうなっているのか
  3.  同業に対してどのような優位性があるか
  4.  サポートの体制はどのようなものがあるか
  5.  本部が企業として信頼できるかどうか

ここに挙げたポイントがすべてではありませんが、このようにいろいろな方面から見ていくことをオススメします。

細かいデータの読み取り方については、以下をご参考にしてください。

加盟本部の成長可能性

まずチェックしていきたいポイントとして、3年後の本部の経営状態の予測値が挙げられます。

店舗展開の容易さや開業済み店舗の成長率、閉店割合のデータについてもチェックすべきポイントとなります。

また、成長速度について知るためにも、契約から開店までのスピードについても聞いてみてください。

本部のブランドがどれだけ知られているのか、地方によって認知度も変わってくるため、自身が開業する地域ではどれだけ認知されているのかに関しても、成長について知ることができるポイントとなってきます。

フランチャイズはビジネスモデル上、出店の数や早さだけでなく、加盟店が成功しなければ本部も成長しません。

また本部の成長が鈍化し、利益率が悪化すると、サポートの質が下がってしまうことも予測できます。

そのため、本部の成長率や利益率なども確認すると良いでしょう。

高い収益化

加盟店の収益性が高いかどうかも確認しましょう。

収益の状況を見るためには、営業による利益率や投資回収完了までの期間、労働分配率などを見ると良いでしょう。

当然のことながら、利益率については出来るだけ高く、投資回収までの期間は出来るだけ短く、労働分配率についてはある程度低い割合であることが望まれます。

ただし労働分配率に関しては、どのような経営をしているのかによって変わってくるため、注意して見ていってください。

また、加盟店から本部に支払う必要があるロイヤリティがどのくらいの割合なのかについても、しっかり比較検討をしていく必要があります。

ロイヤリティが低い場合でも、享受できるサービスの質や頻度が低い場合もあるため、利益率とサポートの内容をそれぞれ鑑みて検討すると良いでしょう。

同業者に対する優位性

加盟したいフランチャイズ本部が独自で作っている商品やサービス、献立の評価が高ければ高いほど、同業他社が存在していても競争に勝てる力を持っていると言うことができます。

また、品物のラインナップの良さや在庫状況を管理できているのか、トラブルが起きないようにするためにPOSなどのシステムやツールを導入しているのかなども、優位性を見極めるポイントになります。

本部の認知度が高く、出店希望の地域の競合フランチャイズが少ない方が開業にあたって有利になるため、他店の出店状況やフランチャイズ業態がどのように展開されているのかなどをご自身で把握しておく必要があります。

サポート体制をチェック

本部には、加盟店の支援をするSV(スーパーバイザー)という支援の担当者がいますが、SVからの支援の範囲に関しては、フランチャイズによって異なります。

加盟を考えているフランチャイズがある場合は、SVの役割について詳しくお話を聞いておくことをオススメします。

例えば、経営のアドバイスをしてくれるのか、店舗に月何回訪問してもらえるのか、マニュアルの中にトラブルが起こった際の具体的な処理方法が記載されているのかなど、サポート体制の詳細については把握しておくべきでしょう。

フランチャイズによっては、SVは本部との連絡係のみしかおこなわず、営業や広告宣伝などのサポートは別料金になったり、そもそもサポートがない場合もあります。

開業後にどのようなサポートがあるのか、具体的な内容は確認しておきましょう。

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信頼できる本部か

パートナーとして経営を進めるなかで、本部がどれくらい信用できるかは非常に重要なポイントになります。

フランチャイズチェーンでは、契約前にチェーンの概要や主な契約内容などを法定開示書面という書面を用いて説明することが中小小売商業振興法によって義務付けられています。

それにもかかわらず、契約内容や直営店が持つ実績などの情報、開業済みの加盟店の情報を開示してもらえない、というような本部であれば、安心して加盟契約を結べません。

企業にもよりますが、本部のサービスが組織化されておらず、属人化してしまっている場合もあります。

その際、信頼できる専任担当がいるかどうかも、加盟するにあたって検討すべきといえます。

まとめ

フランチャイズとは、加盟店が本部に加盟金やロイヤリティなどの対価を支払い、本部が所有する商標の使用権や商品・サービスの販売権、経営のサポートなどを受けることができる仕組みの事業です。

フランチャイズといっても、業種・業態や資金など、異なる点はたくさんあります。

もしご自身が、現在フランチャイズについて興味があるのであれば、まずは情報収集を徹底しておこなってみてください。

なおGLUGでも、福祉・飲食の領域に特化し、開業から運営まで様々なサポートを提供しています。

福祉事業やGLUGのサービスについて詳しく知りたい方はこちらのページもご確認ください。

ご自身に合ったフランチャイズが見つかるために、この記事が少しでもお役に立てることを願っています。

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記事の監修者

平林 英雄

行政書士・保育士・AFP

新卒でコンサルティング会社に入社し、10年間にわたり中小企業の経営計画策定や新規事業の立ち上げ支援に従事。飲食、介護、福祉分野のチェーン本部を経験した後、独立し行政書士としての活動を開始。
現在は法人設立や資金調達などの創業支援、許認可取得や補助金申請などの中小企業支援をおこなっている。2021年より中小企業庁の認定経営革新等支援機関。